第1部
プロローグ
第1話、0079、No.1
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くにいるはずの僚機を探した。
一騎討ちの邪魔を排除する任務をきちんと果たしていた2機の僚機は健在であり、ケネスは安堵する。
すぐにケネスは僚機の06F2と06Fと合流しようと機体を動かした。
まず、経験の浅いパイロットの乗る06Fに接近して、同機と交戦しているジムに斜め背後からマシンガンを浴びせて撃破した。
「レント一等兵、良く頑張った」
「少佐、助かりました」
接触回線で真っ先に誉め言葉を掛けたケネスに対して、学徒兵という分類の新兵であるレント一等兵は、荒い息づかいをしながら礼を述べた。
「いや、私はアシストをしただけに過ぎん。あのジムは君の獲物だ。初陣で戦果とはついているなレント一等兵」
ケネスにしてみれば、レント一等兵のような新兵は戦力と期待していなかった。それが、長く敵モビルスーツを拘束して生き延び、ケネスに敵を叩く機会を与えたのである。十分に殊勲を受けるに値するとケネスは考えた。
「少佐、その、ありがとうございます」
「もっと誇って良いぞ……」
ケネスはそう言うと、モニターで別の小隊の危機に気づいて対応を思案した。
「私はラベア中尉の小隊の支援に回る。君は急いでモウル少尉に合流して欲しい。だが、決して無理はせず、少尉の敵の牽制に努めよ」
「了解です」
「その後は自分で判断するように少尉に伝てくれ」
ケネスはレント一等兵にそう命じるとラベア小隊の交戦区域に向かった。
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