ALO:フェアリィ・ダンス〜両刃の剣と天駆ける龍〜
世界樹へ《4》両刃の正体
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「……それが、この《双剣》なのか…」
「はい。シャノン兄様はその両剣を、恐らくハザードさんの救出に来るであろうあなたに託すといっていました。それだけではありません。《SYANONN-MADE》の武器は、まだほかにもあります」
そういうと、グリヴィネは、
「……『ジェネレート、《ラスター・ギア》』」
と呟いた。
瞬間、グリヴィネの持っていた銀色の鎌が、まばゆいミラーシルバーから、雄々しいクロムシルバーへと、変色を遂げた。
「これが、私に託された武器です。シャノン兄様が直々にカスタマイズしてくれました。セモンさんのそれはまだ試作段階に過ぎないので…。おそらく、しばらくすると消滅してしまうと思います」
次の瞬間、両剣はシュワァ…と音を立てて消えてしまった。
「あ…」
「なぁ、グリヴィネ。この剣、また必要になった時…どうやって呼び出すんだ?」
「登録したコマンドか、『ジェネレート+武器の名前』を叫べば、召喚することができますが…まだ、あの剣には名前がありませんね。どうしますか?自分で決めますか?それともシャノン兄様に任せますか?」
セモンは少し考えた。
実はセモンにはネーミングセンスというものがほとんどない。《セモン》という名前も、《清文》という本名のもじり(清文)だ。
しかしあの剣は、自分がこの先、みんなを救うために使う剣なのだ。
「…自分で決めるよ。今は考え中だけどな」
するとグリヴィネはにっこり笑って、言った。
「わかりました。兄様に伝えておきます」
「(え…?)」
いま。グリヴィネは、シャノンのことを何と呼んだ?
マスター。主。
「(妹が兄をそんなふうに呼ぶなんて不自然だ。いったいどういうことなんだ?)」
*
ここは妖精王の住まう世界樹の頂点。
王妃を愛でながら、妖精王は眺めていた画面内で繰り広げられた、信じられない光景を呆然と見つめ、叫んだ。
「……!!ばかな!!スレイブ・プレイヤーたちが敗れるだと…!それになんだあの剣は!あんな武器設定していないぞ!!」
「(きっとシャノン君が何かしたんだわ。もうすぐ、セモン君がここに来る…それに、キリト君も)」
妖精妃が何を考えているかも知らずに、王は忠実なる龍を呼んだ。
「ええい!ファーヴニル!ファーヴニルはどこだ!!」
すると、どこからともなく真紅の翼をもったヒトガタが現れた。ハザードだ。
「ファーヴニル、あいつらをちりも残さず叩き潰せ。肉片も残さず切り裂け!」
「グルル
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