帰国、驚愕、約束、また驚愕
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る不完全な状態だ。そんな妾が成り立てとは言え神殺しと戦えば敗北する確率が高い」
なるほど。何かしらの物が欠けているアテナは今戦う気は無い。戦うのならその欠けた物を取り戻して戦うと。そう言う訳か。
「で、その六年って言うのは?」
「その欠けた物が確実に手に入る時期だ」
例によって、泉華さんによる未来視か。
「OK。じゃ、それまで休戦と言う事で」
「そう言うことだ。くれぐれも妾と戦う前に死ぬなよ_蓮華」
「出来れば十二年も過ごしている家族と戦いたくないけどね。……まあ、無理なんだろうけどさ。なら―――」
六年という時間が在るのなら自分をより高みへと上げる。そこで自身の全てを見せ付けてやろう。アテナが育てた神殺しは此処までの領域に至ったのだと。
「戦うからには全力で勝たせてもらうよ、アテナ」
六年後へ取り決められたこの戦いは蓮華とアテナの大切で、楽しい思い出となるのであった。
「ところでアテナ。あの執事とはやっぱり険悪なのか?」
執事の事を聞くとアテナの先の上機嫌さが嘘のように消え、機嫌が急降下していき、呪力が漏れ、周りが軋み始め、死を感じさせるそれへと変わった。
あれ?やっぱり地雷でも踏んだ!?俺が居ない間に何をしたんだあの執事は!?
「―――あの執事と妾は水と油だ。決して混ざらず、反発する。再び戦えば」
この屋敷が瓦礫と化すぞ。
そう言い、アテナは自室へと向かって行った。
「………一度戦ったのね。取り合えず、あの執事に聞いてみるか」
一体何があったのか聞きたいのもあるがアテナの様子からしてみるとかなり不快な事があった様だ。ぶっちゃけ聞くのが怖いので執事に聞いてみよう。
「……んで、誰ですか?」
「先ほどはお見苦しい所を御見せして申し訳ございませんでした。私、四百年ほど前に御剣家に仕えていた御剣家専属執事_シリウス・F(フォルベルツ)・マクラーゲンと言います。以後、よろしくお願いします。若き当主_蓮華様」
執事_シリウスはそう言うと腰を曲げて挨拶をした。その礼には年を重ね、磨かれたような礼であった。
「ご丁寧にどうも。…………ちょっと待て。四百年って言ったな」
何かもの凄い年月を聞いたのだが。聞き間違えか?
「はい」
「どうやって今まで生きていた?」
四百年もの長い月日を人間では生きられない。そこまで生きられるのは神か神殺しくらいしか知らかった。……いや待て。何処かで千年以上生きている奴がいたと聞いた気がするのだが、何だったかな?
「ああ、その疑問ならご尤もです。それ
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