帰国、驚愕、約束、また驚愕
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目が覚めたらそこには青い空が広がっていた。
起き上がってみると少しだが煙が立っており、まだ火が消えきっていないのだろうと推測した。
「あ〜、何か頭がボーっとしてるな」
何か途轍もなく貴重すぎる体験をした気がするんだが頭に靄が掛かっていて思い出せない。
しかも、何だ? この呪力の多さ。高位の術者が百人いても捻り出せる量じゃないんだが。
それに、ビックリしすぎて何か重要な話を聞きそびれた感じがするな。はて?なんだったか?
ん? ちょっと待て。
そこで昨日あった出来事を思い出していく。
へーパイストスと戦い、終式を使い肉体がボロボロになるも、へーパイストスの体全体を切り確実に殺すために頚動脈と心臓を切った。で、死ぬ筈だったのに生きており、更には傷も治っていると。そして自身の中にある力と膨大な呪力。それらを総合して考えると…
「……成ったわけか、神殺しに」
はあと溜息を吐きながら今後の事を考える。
膨大な呪力を撒き散らした者がいた筈なのにそれが唐突に何故か姿を消した考えるだろう。
そうなると何処かに消えたか誰かが倒したと考える。
何処かに消えたと皆さん考えればいいのだが、誰かが倒したと発想したのなら最悪だ。
誰かが神を殺し、神殺しとなったとなる。今いる王は確認されているのでも四人。
その四人の動向を観察している者がいて(まあ、バレたら王によっては死ぬだろうが仮にだ)、誰も動いておらず神が倒されたなんて知られたら新しい王が誕生したという答えに辿り着く。ならそれは誰だと言う事になり業界が荒れるのだ。そして、取り入ろうとする連中がいる。
「……果てしなく面倒だな」
逃げるか。幸いにもホテルに荷物は残して居らず異空間に閉まってあるため直ぐにでも移動が可能だ。結論としては即帰るべきなのだが…
「……そうは問屋が卸さなそうなんだよね」
神殺しとしての勘か、はたまた戦いに身を置いていた『御剣』としての勘かは分からないがその勘が当たり一騒ぎ、否。二、三騒ぎが起こるのはまた別の話である。
◇ ◇ ◇ ◇
御剣蓮華が神殺しとなり、四日後。アテナに一週間と宣言した蓮華は日本に戻ってきた。
ギリシャで色々在ったのだ。それはもう激動の四日間であった。
「………しばらく、ギリシャには行きたくないね」
ギリシャでヘーパイストスの他に三柱の神と戦い、打ち倒し権能を簒奪してきたのだから。
「……アレほど死を意識した日は無かったな」
倒したと思った次の日には別の神と戦い、のんびり出来ると思えばまた別の神と戦う。え?何これ?呪われているのか!と思
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