第7話 管理局の教導官と執務官が修羅場すぎる
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リクは思わず戦慄する程のポジティブ思考である。
(なんか色々とチョロいなこの人)
そんな事を内心で思う。
ふとそこでリクは重要な事を思い出した。それはフェイトが言っていた、「リクの事が好き」発言である。
リク自身あれがフェイトの本心だとは思っていない。だから確かめる必要があるのだ。
「フェイト隊長。俺の事が好きって、本当ですか?」
その言葉に、どうやってなのはに謝るか考えていたフェイトはピタリと動きを止める。そしてみるみるうちにその顔を赤で染めていく。
顔を十分に真っ赤にして、数秒止まった後、こくり、とフェイトは頷いた。
その事にリクは戸惑いを抱かずにはいられない。
なのはに関しては口説いた自覚はあるが、フェイトに関してはどうして惚れられているのか全く分からない。
「正直、なんでフェイト隊長が俺に好意を抱いているのか分からないのですが…」
「そ、それは…」
この先は、言うべきか悩んだリクだったが、結局言う事にした。
「高町隊長が言った通り、恋に恋しているだけなんじゃ…」
恋に恋している。
言葉にすると非常に恥ずかしいセリフではあるが、リクはフェイトの眼を見て、そう言った。
「……わからない」
ポツリと、フェイトはそう漏らす。
「リクの事をカッコイイって思ってるのは嘘じゃない。それに他の男の人と違う感情を抱いてるのも本当だよ。だけど…」
―――それが恋なのかは分からない。
言葉には出なかったが、リクはフェイトが何を言いたいのか分かった。
フェイトがリクに惹かれ始めているのは本当だろう。しかしそれはまだ恋という感情まで発展はしていない。
(…クラスのちょっと気になる男子的なアレか?)
フェイトの複雑な感情を簡単に片づけるリク。
リク自身、現在フェイトに、恋愛的な感情は持ち合わせていない。出会って一日しか経っていないので別段不思議な事ではない。
だからと言ってフェイトがおかしいわけでもない。
フェイトがおかしければ世の中の合コンなどは異常者の集会になってしまう。
それにリク自身、ある感情をこの段階で自覚していた。
「フェイト隊長。俺は、た―――」
リクはフェイトに自分の感情を言おうとした。
フェイトがまだ自分の事を好きになっていないからといって問題の先延ばしにするのは単なる逃げでしかない。
が。
「な、なら友達になろうよ」
リクが言い切る前にフェイトは言葉を放つ。
そこには何処か必死さが滲み出ている。
「友達…ですか?」
「うん。私ね、最初はリクの友達から始めようと思って…。ダ、ダメ…かな?」
瞳を潤ませ、今にも泣きそうな不安げな表情をするフェイ
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