第7話 管理局の教導官と執務官が修羅場すぎる
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が強まる。
自分の気持ちを否定されたのだ。誰であっても怒るのは当たり前だ。しかし、そこには何処か必死さが浮かんでいる。
「じゃあなんで今言葉に詰まったの?」
「そ、それは!…なのはが私の気持ちを否定するから…」
「別に私はフェイトちゃんの気持ちを否定してるんじゃないよ。ただ…」
なのはは言うか言わないか迷っているみたいだ。
けれど結局言う事にしたのか、少しだけ鋭い眼でフェイトの事を見る。
「フェイトちゃんは恋に恋してるだけなんじゃないの?恋っていう感情を味わいたいが為に、無理矢理リクくんを好きだと思ってるようにしか見えないよ」
「そ、そんな事ないっ!!…それに、今の言い方だと自分は違うって言ってるみたいだよ、なのは。自分はちゃんとリクを好きだって、言ってるみたいだ」
「フェイトちゃん。わたしはちゃんとリ―――」
が、フェイトはその先を言わせない。
元来の負けず嫌いの性格が、なのはにこれ以上言わせる事が、自らの敗北に繋がるとフェイトは直感的に理解した。
だから投げ込んだ。
決して言わないでおこうと思っていた言葉を。
「なのはにはユーノがいる!!!」
その言葉はなのはを止まらせるには十分な威力を持っていた。
二の句が継げなくなっているなのはに、フェイトは更に言葉を放つ。
「なのはにはユーノがいるんじゃないの?ユーノの事が好きなんじゃないの?」
「っ…!ユ、ユーノ君は…関係ない、よ」
「関係ないなんて事ないよ。だってなのは、ユーノに告白されたでしょ?」
「な、なんで知って…」
「ユーノから相談されたの。なのはに告白したって」
フェイトとユーノは九歳の時からの友達だ。
そしてフェイトとなのはは親友同士。ならばユーノがフェイトに、なのはの事について相談を持ちかけてもなんら不思議はない。
それをはやてはともかく、リクのいる前で言うとは、リク自身思ってはいなかったが。
本来ならフェイトはそんな事をするような人間でない事は出会って一日も経っていないリクですら分かる。
つまりそれほどフェイトは追い詰められているという事だ。
「そ、それは―――」
「ユーノに答えを出す前にリクに告白するのは、ユーノに対する裏切りだよ」
ついになのはは黙り込む。
普通の関係なら…普通の出会い方をして、普通に仲良くなっていった関係だったなら、そんな事はなかっただろう。告白されて、その返事をするまでは誰にも告白したり、告白を受け入れたりしてはいけないなんてことはないのだから。
しかし、ユーノに関してだけは違うのだろうと、リクは冷静に思う。
なのはにとってユーノは、魔導師という生き方を与えてくれた人だ。守れる力を、
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