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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
第二巻
【第六十四話】
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も、俺だけは少なくとも君の味方だからさ。だから頼ってくれないか?」
「ヒルト……」
暫くシャルルは迷っていたようだが、どうやら食事が進まない事に気をもんだのか、観念したように口を開いた。
「じゃ、じゃあ、あの……」
「うん。スプーンか?フォークか?または両方か?」
「え、えっと、ね。その……ヒルトが食べさせて」
「……え?」
モジモジとして言いにくそうにしているシャルルを見て、その口から出た言葉が予想の斜め上をいく言葉だったので一瞬何を言ったのかがわからなかったが――そこにシャルルが顎を引き、そのまま此方の目を見つめるように上目遣いで見ながら言葉を重ねてきた。
「あ、甘えてもいいって言ったから……」
「た、確かに言ったけどさ…。まさか食べさせてって言うとは思わなくて」
「だ、ダメ…かな…?」
「……わ、わかったからそんな顔するなって。――美冬にもしたことないんだからな?誰にも言うなよ…?」
「う、うん。ありがとう、ヒルト」
――正直、今の上目遣いにやられそうになった。
それほどまでシャルルが俺には魅力的な女の子に見えたからだ――もちろんシャルル以外にもこの学園には魅力的な女の子は多数いるのだが。
――シャルルが彼女ってのも何だか悪くなさそうだな…まあシャルルと俺が付き合うは無理だとは思うが。
俺自身、そこまで男子として好かれるような魅力もないと思うし。
そんな風に勝手に結論づけ、シャルルから箸を受けとると先ほど落としていた分と合わせて鰆の身をつまみ、口元へと運ぶ。
「……っ。――ほ、ほら、あーん」
「あ、あーん」
……女の子にこういう事をする日がまさか来るとは思わず、少しずつ心臓の鼓動が高まるのを感じつつもぐもぐと咀嚼するシャルルを見る。
心なしか、シャルルの頬は紅潮しているように見えた。
「ど、どうだ…?」
「う、うん。美味しいね」
「なら良かったよ、これが」
頬は紅潮したまま、笑顔で応えるシャルルに安堵し――。
「じゃ、じゃあ、その、次はご飯がいいな……」
「うっ?――わ、わかった…」
流石に断るわけにもいかず、俺自身顔に熱を帯びるのを感じながら箸でご飯を女子一口分の量をつまむと、受け皿の手を添えてシャルルの口へと運んでいく。
「ほ、ほら。あーん…」
「ん……」
シャルルの食べる一連の動作に、妙にドキドキし、気持ちが落ち着かなくなる。
女の子に食べさせているという環境のせいなのか…俺には今はよくわからないが、いつかわかる日が来るのだろうか。
「つ、次は和え物がいいな」
「あぁ。――ここまで来
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