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トーゴの異世界無双
第四十七話 これがホントの社会勉強だ!
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者は現実を直視する。
 それはアンシーも同様だった。
 皆が驚きに包まれる中、闘悟ただ一人だけが笑っている。


「さて、一発、本気で殴っていいんだよな?」


 闘悟の言葉に明らかに動揺する男。
 理解が及んでいないせいか、足元がふらつく。
 額から汗が垂れてくる。


「ま、待て……何が……一体……?」
「ま、これも社会勉強だ」
「は?」


 ドゴォッッッ!!!


「ぐぼあぁっ!!!」


 ちょうど入口の方へ、ドアを破壊しながら男は勢いよく飛んでいく。
 一パーセントパンチ・弱ってとこだな。
 男は外に投げ出され、体をピクピクと痙攣(けいれん)させている。
 どうやら、一撃で意識を刈り取られたみたいだ。
 白目をむき泡を吹いている。


「格の違いが分かったか?」


 闘悟はもう返事は返ってこないはずの男に向かって言葉を放った。
 自分に言われた全てを、逆に言い返してやった。
 だが、飛ばされた男だけではなく、その場にいた誰もが目を点にして、闘悟の言葉を聞いてはいなかった。
 それだけ、今目前で起こったことが驚愕からも逸脱(いつだつ)していたのだろう。
 まるで予想していなかった結末。
 尋常ではない魔力を拳に纏(まと)っている少年。
 現に男をあっさりと吹き飛ばした現実。
 誰もが確信した。
 この少年が、先程の異常な魔力の正体だと。


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