護堂とエリカと
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潰すのにも罪悪感なんて感じないしね。彼らに会った者は、例外を除いて、全員悲惨な運命を辿るわよ。」
「・・・なんだそりゃぁ・・・タチが悪いにもほどがあるぞ・・・。ん?例外を除いてってどう言う意味だ?」
「私と貴方も、その例外でしょう?まつろわぬ神と遭遇して、五体満足で生還したっていうのが既に奇跡なのよ。更に、この奇跡をあと五回も六回も繰り返して、神を虐殺した【魔王様】たちも例外の一つね。」
「ま、魔王!?神様を殺せるような奴らが、この世界には居るのかよ!?」
その言葉に、瞳に危険な光を纏わせて護堂を見つめるエリカ。
「な、何だよ?」
「そう、歴史上でも、数える程しか存在しない、伝説中の伝説。現代でも、【魔王】・・・つまり、神を殺し、神の権能を奪う事に成功したチャンピオンは、世界にたったの六人しか居なかったの。・・・・・・今までは、ね。」
「い、今までは・・・?」
「そう、今までは。だけど、つい数ヶ月前その常識は覆った。・・・貴方の国に、四人のカンピオーネが同時に誕生したのよ。」
「・・・は、はぁ!?」
「貴方も知っているでしょう?世界中で、死人が復活した事件。私たち魔術側でも政治側でも、事が大きすぎて隠す事すら出来なかったあの奇跡。イエス・キリストですら自分を生き返らせただけなのに、彼女は世界中の人間と魔人、そして神を生き返らせた。・・・今、世界の裏側の住人には、日本は【魔界】と呼ばれて恐れられているわ。」
「マジかよ・・・。確かに、あの事件は騒ぎが大きかったよな。俺の親戚にも、生き返った爺さんがいるんだよ。それを、日本人が起こしたのか・・・。」
その言葉を聞いて、更にエリカの瞳は暗くなる。
「そうよ・・・。合計十人ものカンピオーネが世界に揃ったの。・・・そのせいで、実はカンピオーネになるのは難しくないんじゃないか〜何て勘違いをする馬鹿が増えてね。自分も伝説の仲間入りをしようとして行動を起こす連中が増えてしまったのよ。・・・具体的には、自分たちでまつろわぬ神を招来しようとするのね。」
「・・・・・・そいつら、何考えてるんだよ?あんな化物を、自分たちで呼び込むっていうのか!?」
まつろわぬ神が出てきた時、既に護堂の意識は無かったが、それでも心の奥には彼らへの恐怖が刻み込まれている。絶対の死。彼らがその気になれば、自分たちなど虫を殺す位簡単に潰す事が出来るのだと、素人の護堂ですら嫌というほど理解したのに、玄人の魔術師が分かっていないというのだ。
「多分、今回もその類だと思った訳よ。あの炎の女神が出現した場所では、必ずあの銀髪の女の子が確認されていたしね。・・・・・・って、アラ?」
そこまで話した時、エリカは大事な事を思い出した。
「
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