03出会い
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ドーラは鼻歌を歌いながら、ワーレンの執務室に戻ろうとしていた。
「キャッ!!!!」「うわっ!!」
曲がり角で見事に衝突である。
「すっすみません!」
ドーラは慌てて立ち上がり、ぶつかった相手に謝り始めた。
ぶつかった相手は悪い事にドーラよりも階級が上で(中佐)30代前半の男だった。
「…一応大丈夫だ。前を見てなかった俺が悪い。」←素直♪
「本当にごめんなさい!」
「いいんだ。それより、お詫びに一緒に昼食を食べに行かないか?」←…!?
「えっ?」
「どうだ?一緒に行かないか。」
下心ありあり(と思われる)発言に、流石の超鈍感なドーラもその意味に気付いた。
「いえ、もう昼食は済ませたので…」
「じゃあ、カフェでも」
「今、急いでいるので…」
さりげなく体を近付けてくるその男がだんだんウザくなってきたドーラは得意技である蹴りを入れようと身構えた。
「何をしている、ディーツェル。」
突然響いてきた男の声に2人驚いて振り返った。
「キスリング隊長。」
ディーツェルと呼ばれたその男は慌てて大佐の親衛隊服を着た男に敬礼した。ドーラもそれに続く。
キスリングはチラッとドーラを見るとディーツェルに言った。
「確か卿は、今日はもう帰るのではなかったか?」
「あ、はあ。今から帰ろうとしていまして……」
「では、寄り道せずに早く帰れ。ここは元帥府だ。仕事をする為の場所であって雑談をする場所ではない。暇なのであれば、親衛隊の仕事をしろ。警護しなければならない要人方が沢山いらっしゃるのだから。」
キスリングはニコリともせずに言った。
「折角の超稀な休みを返上するつもりはありませんので早速遊びに行きたいと思い、彼女を誘っていました。」
「……外の女性をスカウトすべきだ、そういう時は。」
「こういうのもいいですよ。」
「他人様に迷惑をかけるな。彼女も忙しいだろう?それとも彼女の上官に首を絞めて貰いたいか?」
「いえ、結構です隊長。」
「なら、さっさと帰れ。」
「はい、さっさと退散致しますのでこの辺でご勘弁願います。」
「……いい加減、少しは真面目になれディーツェル。」
「了解しました。では、失礼致します。」
そう言うとドーラを見て言った。
「今度、何処かで食事しよう。この辺の良い感じの店知っているから。」
ドーラは呆気にとられて返事も出来ない。
「じゃ。」
と言うとディーツェルはすたすたと歩いて行ってしまった。
「……すまんな。ウチの部下が迷惑をかけてしまって。」
「いえ、助けて下さってありがとうございます。」
「あいつは体力と時間さえあればいつも女性を口説いているような奴だ。気にしないでくれ。」
「そうなんですか。」
「ああ、採用の時の写真を見たときは真面目な奴だと思ったんだが…何度
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