暁 〜小説投稿サイト〜
Fate/stay night -the last fencer-
第一部
それぞれのマスターたち
穂群原学園(T) 〜夢跡〜
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たまえよチミたち。俺の前で決闘の取り付けなんかしないでね」

 証人になるのも見届け人になるのも真っ平ごめんだ。

 だけど、出来ればダブルKOというか、共倒れしてくれればこちらの都合がいいというかですね。

「それなら、早く元気になりなさい。今だってちょっとしんどそうだし」
「まあね、認めたくないけどちょっとキツいわ」
「話はまたいくらでも出来るんだから、今日のところはお開きにしましょ」

 言って、教室に帰るよう促す凛。
 逆らっても仕方ないと判断したか、美綴も大人しく教室に戻っていった。

「ねえ、綾子に何かあったの?」

 美綴が教室に入ってから、凛は静かに問いかけてきた。

 状況的に見て美綴の様子がおかしいのと、俺が何か知っているであろうことを察知したのだろう。

 その洞察力と観察眼はさすがだ。

「ちょっとな。どっかのサーヴァントにライフドレイン食らったみたいで、衰弱してたのさ」
「そのマスター、一般人に手を出したのね……それで、相手は?」
「逃げられた。美綴を放置していけば追跡できたかもしれんがな」
「そう。それじゃあ、貴方を責められないわね。私も同じ判断をしたでしょうし」
「そりゃどうも」

 敵を追うより人命救助に手を尽くす。
 既に手遅れだったならまだしも、助かる命を放棄してまで戦いを優先させる理由はないはずだ。

 またいずれ戦う機会がある相手と、今その時にしか助けられない命なら後者を選ぶというだけ。

 けれども助けるべき相手とそうじゃない相手、助けるべきときとそうじゃないときはある。
 時には見捨てたり、放っておくことも必要で、その判断にシビアさを持てなければ戦うことなどできない。

 俺と程度の違いはあっても、そういった線引きは凛もしているのだろう。

「ねえ、何でさっきからそんなに挙動不審なの?」
「え゛?」
「綾子が居たときからだけど、一度も目を合わせようとしないじゃない」

 あはー、やっぱりバレてますよねー。

 人と話すときは相手の目を見て話すというごく普通の礼儀。
 それが一度も目を合わせていなかったら、不審に思うのも無理ないことだ。

 怪訝な目をしながら、こちらの顔を覗き込もうとする。

「…………ちょっと、何で顔を背けるの」
「いや、凛のそんな可愛い顔に見つめられたら緊張するだろ」
「冗談は顔だけにして。いつもはちゃんと向き合ってるでしょ」
「テメェ、顔が冗談ってなんだよ。自画自賛覚悟で言うなら、中の上くらいの顔はしてるだろ」
「だったら、ちょっと確認させてもらうわね」

 途端、ガシッと顔を掴まれる。
 そのままギギギと万力のような圧力で首を曲げられた。

 まさかこうすることを考えて、俺の反
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