3話 黒木 七実side
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たことだし俺に頼っちゃいなよ』
『ここぞとばかりに勧誘してくるな!!』
というかその発言は自分が味方じゃないって言ってないか!?
『まあ、べっつにー俺に頼らなくてもー、現状を打破できるならー頑張ればいいんじゃなーい』
こ、こいつは………!! できないとわかっていながらこの言い方、パネエイラつく!!
どうする、頼るしかないのか!?
『そうだそうだ頼っちゃいなよ』
『くっ、まだだ! まだ終わらんよ!』
苦し紛れに叫び、クロノは自分の力で説得することを決意する。
『へえ、頑張るんだー。じゃあ頑張ってねー。あ、因みに今までの会話の途中、時間が止まってるとか都合のいいこと起きてないから』
『い゛』
今なにかヤバイことが聞こえたような。
『はーいそれでは1名様ご退場ー』
心底楽しそうに、デビル京介が何処からか取り出したハリセンを全力でフルスイングした。
スパーン! と快音が響いて俺の意識は明転した。
まるで夢から覚めるような感覚と共に、俺は両目を開いた。
視界に入ってくるのはバインドで椅子に拘束された俺の上半身。
「ようやくお目覚めとは随分大層な身分だな」
そして恐る恐る顔を上げると、そこには怒りのあまりひきつった笑みを浮かべるクロノがいた。
「あ、あははは〜、ち、ちょっとウトウトしてただけだって〜」
「呼び掛けても揺すっても全く反応しないのはウトウトしてたとは言わない」
苦し紛れの弁解も一瞬でバッサリと断ち切られる。
ヤッベエ、難易度が一気に跳ね上がりやがった。
くっ、やっぱりデビル京介に頼るべきだったか!?
『ハロハロ〜、呼んだー?』
『夢の外にまで出てきやがっただと!?』
この悪魔自由度が高過ぎんだろ。
『こんな面白いこと見逃すはずないじゃん』
『まあまあクロノ落ち着いて』
「本音と建前が逆なんだよ!」
「急に何を言っている!?」
俺も逆に言っちまったー!?
クロノはいきなりわけがわからないことを言われたからか、警戒心を高め杖を構え直した。
「はいはい、ストップストップ」
『おっ?』
そんな場を納めたのは今まで息子の成長を見守っていたリンディさんだった。
デビル京介が声をあげたのは恐らくリンディさんが美女だからだろう。
『やはり美女はいい存在そのものが宝だ』
うん、お前もう黙っとけ。
「お互いもう疲れているようだから、これぐらいにしたらどうかしら?」
「しかし………」
「クロノ・ハラオウン執務官」
食い下がろうとするクロノをリンディさんはピシリと言葉を遮った。
「あなたは
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