3話 黒木 七実side
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『はぁ、しょうがないバカにもわかるよう解説してやろう』
一々罵倒しないと喋れんのかねこいつは。
『まず最初にあの黒いのはお前の事を信じていない、そして自分の事を信じすぎている。』
『どういう意味だよ?』
俺を信じてないってのはわかるけど、自分の事を信じすぎているってのは?
『簡単な話だよ。あいつは100%自分が正しいと信じている。自分の信じれないことは即ち嘘となるわけだ』
そこで一旦言葉を切ると、デビル京介は心底下らないとばかりに唾を吐き捨てた。
『ハッ! 愚劣極まるね! 黒いのは例えお前が”本当”の事を言ったとしても、"真実"が手にはいるまで延々と同じ事を問い続けるんだろうさ!』
『………………』
吐き捨てるように締めくくったデビル京介に、俺はなにも言うことができなかった。
『次にどうにもここは必要以上にピリピリしてる』
『ピリピリ?』
『考えてみろ、いくら怪しいからといっても、今のお前は見ためだけなら武器も持っていないただの子供。それを身動きを完全に封じた上に小一時間も尋問、責任を問われたらどうするつもりなんだか』
俺の二の腕には特典でもらったステッカー状態の魂喰いが貼ってあるが、取り上げられなかったということは武器として認知されなかったということだ。
つまり京介の言う通り事実はどうであれ、今の俺はクロノ達にとって武器も持っていない子供なのだ。
『まあ、つまりはなにがあったのか知らないけどあいつらは冷静な判断ができないほど焦っているのか、はたまた面倒なことにでも直面しているのか』
面倒事ねぇ、まあ管理局なんだしある意味当然っちゃあ当然か。
『さて以上の事を踏まえた上でどうする? 俺が手を貸して面白おかしくしてやってもいいんだぜ?』
『お前絶対嵌める気だろ!?』
間違いなくこれは悪魔の誘惑の類いだろう。ここで頷いたが最後、間違いなく更に現状は悪化する。
『そこまでにしてもらおうか』
『その声はまさか!?』
唐突に聞こえた声にデビル京介が弾かれたように振り向く。
そこにはデビル京介と対照的に、純白の天使のような服装を纏った青年がいた。
清潔感に満ちた黒い短髪と理知的な瞳。五也とそっくりな容姿に加え、デビル京介と対になるかのような存在なので、俺はエンジェル五也と『帰る』
『うおい!? 早くも退場しようとすんなよ!! あ! ちょっ、マジで待って! 見捨てないで!!』
『……………はぁ』
恥も外聞もなく必死に呼び止めることで、渋々とため息を吐きながらだが立ち止まり、振り返ってくれた。
『俺をその名前で呼ぶなと言ったはずだ』
『う………、すみませんし
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