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『もしも門が1941年の大日本帝国に開いたら……』
第二十四話
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。時に見慣れぬ者を側に置いてあるな。将軍達が来るまで暫し時があるであろう。その間に紹介してくれぬか?」
「紹介します。ニホン帝国使節のスガワラ殿です」
菅原は胸を張って一歩前に出るの頭を垂れる礼をもって敬意を表した。菅原の背後では伊丹達が挙手の敬礼を行う。
「確かかの国と我が帝国との仲介の任を引き受けていたのだったな。だが、何故このような時にお連れしたのか?」
「父上、この者らは此度のような地揺れに大層詳しく、聞けばこれより揺れ戻しがあると申しておりますので傍で助言をと思っておりました」
ピニャの言葉に皇帝は顔色を変えた。
「また揺れると?」
「はい、そのために是非にと御願いして同行していただいた次第です」
「良かろう。使節殿、歓迎申し上げる」
「陛下におかれましては御機嫌麗しく」
菅原が脳内で用意していた挨拶の口上を述べる。
「天変地異の直後に麗しいはずなかろう。が、お陰で我が娘の意外なる成長を見届ける事が出来た。礼を言うぞ」
「いいえ、殿下が日頃から研鑽されて参られた結果とお見受けいたします」
「使節殿、今は生憎と忙しくてもてなす事は出来ぬが時と所を変えて盛大な宴を開いて歓迎したい」
「はい陛下。お話する機会をいただきたく存じます」
「そう言えばニホンという国にも王がいるのだな?」
皇帝は意外な事を聞いてきた。何故王……天皇陛下を知っているのか?
それは直ぐに分かる事であった。
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