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魔法少女リリカルなのはA's The Awakening
第七話
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れを破壊するつもりだった、ということですか?」
『破壊できる代物ではない。永久封印という方法しか、もう私には残されていないのだ』
「永久封印?それはつまり、はやてを生かしたままどこかに封印する、ということですか?」
『そうだ。非人道的ではあると理解しているが、そうでもしなければあれは止まらない』
「ふざけた話なら切りますよ。他に対策はないんですか?」
『……かつて闇の書に対峙すべく作られた、『星天の魔道書』があれば、また変わってくるのだが……』
「星天の魔道書……それがあればどうなるんです?」
『もしもの話をしても仕方あるまい?』
「私が持っているとしたら、どうします?」
『……何、だと?』

 今度はグレアムが驚いた。 

『そんなバカな、だとすればなんという偶然なんだ……?』
「星天の魔道書の管制人格と協力し、闇の書を無力化する方法を発見しました。かなり強引な方法ですが、成功すれば永久封印などしなくとも、闇の書を終わらせ、元の姿に戻せます」
『……本当、なんだな?』
「ええ、確実に。もし失敗したら、俺達も一緒にアレを時空の彼方にでも飛ばしてくたばるまでです」
『そうか……』

 グレアムはしばし間を置き、竜二に頼む、と告げた。

「任せてください。闇の時代は、俺達で必ず終わらせて見せます」
『君達のような若者に、我々の尻拭いを任せなければならないのが心苦しいが……その代わり、私にできることがあれば言ってくれ』
「なら一つ、確認したいことがあります。この話、はやてにしても問題ありませんか?」
『大丈夫だ、問題ない』
「わかりました。では、これで」
『……ああ、またな。吉報を待っている』

 そして竜二はトイレから出た。

「兄ちゃん、グレアムさんはなんて?」
「……長い話になるで」
「え?……うん」

 そして竜二は、グレアムの正体と目的を話した。

「……そうやったんや」
「でもな、グレアムさんは最終判断はこちらに任せてくれた。確かに一部嘘はついてたが、それもある意味仕方なかったんやろう」
「兄ちゃん、勘違いせんといて。私はグレアムさんが何か悪いことをしたなんて思ってないし怒ってもない。それに、グレアムさんがそこまで止めたいんやから、私らで意地でも止めなあかん。私かてもうこれ以上、あの子らに無駄に戦わせたくなんかないんや」
「……せやな」

 その気持ちを知らなかった竜二ではない。改めて確認した、ということだろうか。

「兄ちゃん、なのはちゃんたちに協力頼める?」
「受けてくれるかはわからんが、頼む以上は全部話すで?」
「うん。早く終わらせよう」
「わかった。ちょっくら行ってくるわ」

 そして、竜二は着替えると、バイクを走らせた。
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