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魔法少女リリカルなのはA's The Awakening
第七話
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けないんだよなぁ……」
「まぁまぁ……」
とあるロックフェスの宣伝に反応したアスカと、対応するヴィータとシャマル。平和とはまさに、尊いものである。
「兄ちゃん、今日は何か予定あるの?」
「うんにゃ。バイト休みやしすることあらへんな。ゲーセン行くか翠屋行くか雀荘行くかギター練習するかで悩んでる。訓練はもちろんするけどな、夜に」
「せやったら、たまには家事手伝ってほしいなぁなんて……」
「ああ……そういやあんまし家におらんし、ええよ。晩飯作れでも家の中整理整頓しろでも何でも来いやわ」
そんな八神家に電話が入る。
「誰やろう、はーい」
電話の向こうは返事などしないのだが、はやてが声を上げて電話を取りにいった。そんな中竜二が大げさに手を広げて呆れるような仕草をすると、こう呟いた。
「飯時を邪魔するとは無礼なやっちゃで」
「いや、向こうはそんなの知らないだろ」
「食い物の恨みってぇのはな、恐ろしいんやで?」
「今それ関係なくないか?それになぜそこでワンクッション置いた?」
「関係ないと思われる事項が、実は思わぬところでつながっていた、なんてのはよくある話やからなぁ……」
「何の話をしてるんだお前は。そして後半のツッコミはスルーか?」
「ハッハッハッハフゥーン!」
調子に乗りすぎたのか、挙句の果てには奇声を発する竜二。もはや彼のキャラとはなんなのか。
「ダメだこいつ、早く何とかしないと……」
「諦めろシグナム、こうなったこいつは止まらん」
ツッコミを入れておきながら呆れるシグナムに、悟り気味に告げたザフィーラ。ある意味レアかも知れないシーンである。そしてはやては、というと。
「もしもし、八神ですけど……」
『ああ、八神はやてさんのお宅で間違いございませんか?』
受話器から聞こえてきたのは、老いていながらも優しさと力強さを感じさせる男性の声だった。
「はい。私が八神はやてですけどどちら様でしょう……?」
『あなたの父親の親戚であるギル・グレアムと申します』
「あ!この度はどうも、お世話になってます」
『いやいや、元気そうで何より』
ギル・グレアムとは、はやての父親の親戚というつながりで、八神家の資産管理と資金援助をしているイギリス在住の男性。相手がはやてと知ると、名乗ってすぐに敬語をはずしたのは、やはり自分の子供とも言える年齢の子供に堅苦しく扱われたくないからか。ただし彼ははやてとの直接の面識はなく、あくまで手紙によるやりとりのみ。その上グレアムは海外に在住しているのでもっぱらやり取りはエアメールである。そのためお互いの言葉が届くまでずいぶん時間がかかってしまう。
もちろん竜二も、海鳴に越してきた時点ではやてから話は聞いていたため彼の存在を知っては
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