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魔法少女リリカルなのはA's The Awakening
第六話
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くで!」
『それでこそ主です!セルフリミッター解除!』

 だが、竜二に言わせれば何もかもが遅い。かなり遅い。とてつもなく遅い。本来こういう砲台は、接近戦を仕掛けられる突撃屋がいてこそ役に立つものだ。もしかすると最初に撃墜された男がその役目だったのかもしれないが、戦場では何が起こるかわからない以上、最低限継戦可能な能力は持っておくべきと言えるだろう。

「行くでェェェェ……フル、バーストォォォォォォォォォ!」
「な、何!?うわっ!」
「クッ、一旦退避!」
「了解!」

 高らかに上げた雄たけびと同時に彼の魔力が暴走でも起こしたか、竜二から周囲に向けて爆発が発生した。その余波で、先程のスタングレネードなど比較にならない光が発生。二人はひるんで、距離を置こうとする……が、その瞬間。

「待てやコラァァァァァァァァァアアアアアアアアアア!」
「何!?ぐわっ!」
「アレス!?がはっ!」

 ソードマスターモードに変更した竜二がブースター全開で急接近する。彼が二人の間を駆け抜け、一瞬のうちに抜刀して振りぬいた。そして刀を鞘に納めた瞬間、二人とも墜落する。

「八神流抜刀術、『刹那』。烈火の騎士にすら一撃を負わせたこの技が、貴様らに効かぬ道理はない……」

 などと竜二がかっこつけていると、またもやアスカからのツッコミが入る。

『以前と似たようなツッコミになりますけど、八神流なんてありませんが』
『お前なぁ……技決めて気分ええねんぞ今。空気読めやマジファッキン』
『果たして今、余韻に浸るほどの暇があるんでしょうかねぇ……』
『こいつかわいくねぇな全く……』
『そんな、昨夜ベッドの上ではあんなに……』
「またそれかああああああああああああああああああああ!」

 甚だしくはた迷惑な絶叫を上げる竜二であった。



 何はともあれ、とりあえず局員三人を撃退した竜二。そのまま着陸して一件落着……かと思いきやそうは問屋がおろさない。物陰から男が一人出てきたからだ。

「お見事。古代ベルカの遺産を、あいつら以外にここまで使いこなせる者が管理局員の中で未だにいるとは正直思ってなかった」
「……何しにきたんや、お前」

 そこに現れたのは、赤褐色の髪を持つ青年だった。黒のレザージャケットに青のダメージジーンズ、黒のブーツという出で立ち。竜二達にとっては突然現れたに等しいため警戒を解かない。誰何するより先に目的を聞くあたりからもそれが出ているといえるだろう。それに対して青年は微笑みを浮かべたまま答える。

「何しに来たかと問われれば俺もお前さんにそのまま返したいが、正直なところ俺もわからない」
「ハァ?」
「突発的な空間転移魔法に巻き込まれたクチでね。まぁトラップか何かだと思うが。今は本来の座標軸を検
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