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魔法少女リリカルなのはA's The Awakening
第六話
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れお前ら!」
拳と首をボキボキと鳴らし、少し体に力を入れてまだ体内に残っていた弾丸をはじき出す。男たちに当たることはなかったものの、血まみれでありながら傷はないというそれはまさに、ホラー映画か何かのようだった。
「お前ら、そこまで歓迎してくれたんならこっちからもお礼をせねばなるまいなぁ?」
その後、青年は台風の目となる。男たちの野太い断末魔の悲鳴が響き渡るが、それがやむまでの時間はそれほどかからなかった。
青年は男の腹部を貫いた拳を払って落とすと、退屈そうに、吐き捨てるようにつぶやいた。
「チッ、シケてやがる」
「そりゃ旦那がチートすぎるからでしょ」
「砕くぞお前」
「ちょ、やめてやめてマジ洒落にならないからやめて!」
嵐が去った後は、凄惨な痕跡しか残っていなかった。血を流して転がる生首、内臓が露出していて下半身をちぎられた胴体。繋がっていても腹部や胸部を大きく抉られ、心臓が放り出され握りつぶされた残骸が散乱しており、まさに血腥い風景といっても過言ではない。しかし青年は全く気にした様子もなく、彼らの服や所持物を乱暴に調べていく。そんな中、小さなアタッシュケースを見つけると、すぐさまグロウルに探査をかけさせる。
「これで間違いないか?」
「ちょっと待ってくれ旦那……OK、これだ。後はこいつを持って帰るだけだな」
「やれやれ、こんなもののために俺を駆り出すとはな」
まるでスポーツでもした後かのごとく、運動後のストレッチで体をほぐす青年。返り血で全身が赤く染まっており、その姿はまさにヒットマン。
「だな……ん?旦那、緊急回線が来てるぜ」
「あぁ?まぁいいや。誰から?」
「お偉いさんからだ。つなぐぜ」
「ああ」
すると青年が腕輪を出して右手で握ると、眼前に立体映像が映し出された。立派なヒゲを蓄えた、白髪混じりの黒髪をオールバックにした壮年の男性だ。
「ご苦労だった」
「余計な挨拶はいい」
「まぁそう言うな。すぐにそっちに本局からの捜査チームが来る。彼らが来るまでは厳戒態勢を解かないように頼む」
「じゃあそいつらが来たらこいつを渡して帰っていいんだな?」
この青年、年上でおそらく上司であろう人間に対しても物怖じしておらず、横柄な態度を崩さない。
「ああ。本局への転送ポートも用意させよう。で、今回は何人殺した?」
「皆殺しだ。後腐れ残すのも面倒くせぇし、休暇潰してくれた腹いせも含めてな」
クックックと、喉を鳴らすように低く笑う青年を見て、男は呆れたようにため息をついた。
「やれやれ、文句は言う割りに仕事はマジメにするからタチが悪い」
「金のためならなんでもやるぜ俺は」
「……まぁ今回の任務は扱うモノがモノであったから殺すのは勝手だ
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