第四章 空白期編
第九十七話 『愛の証明編 前世の記憶を持つ少女と狂王』
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青い刀を取り出す。
すぐに解析をかけてみて分かった。
あれも危険な宝具だ。
切った傷口を凍らせ治癒を遅らせる効果を持っていて、しかも武器殺しの効果も持っている。
あれに触れた途端、どんな武器でさえバターのように溶けてしまうだろう。宝具までは分からないが投影の武器はおそらく溶かされるだろう。
恐ろしい武器を持っているな。
だが、負けてやれん!
念の為に私は絶世の名剣を投影して構える。
それからは何度も剣の斬り合いをしていき、キャスターも呪術を放って二人で応戦している。
だが刃毀れしないことで有名なデュランダルをしても切り結ぶ度に少しずつ溶けてきている。
ありえないという感想がすぐに浮かび、しかしなんとか受け止める。
「くぅっ!! ライゼル、少しは話しを聞け! お前に合わせたい人物がいる!」
「そんな言葉で私の気を迷わすつもりだろうがそうはいかんぞ!!」
「ぐっ!」
そろそろ英霊の攻撃を受け止めるのも限界に近づいている時だった。
『結界、展開するよ!』
そんなエイミィ嬢の言葉が通信で聞こえてきた。
それと同時に私たちの周りに結界が構築されていく。
「士郎!」
そしてはやて、リイン、志貴にアルクェイド、そしてヴォルケンリッターの面々が駆けつけてきてくれた。
「くっ…増援か。まだ私の憎しみは途絶えることはないが…いいだろう。しかし…!」
ライゼルは高速で私に駆けてきた。
くるか!?
だがライゼルは私の横を通り抜けていった。
なぜだ? と思ったが次に起きた悲鳴で何が起きたのか瞬時にわかった。
「アインス!?」
ライゼルはアインスを気絶させて捕まえていた。
「どうやらこいつはお前の大事な女らしいな。次の勝負までこいつは私が預かる。せいぜい覚悟をしておくのだな、衛宮士郎!!」
そして超跳躍をしてその場を去っていった。
「アインスーーー!!」
私が手を伸ばすがすでに遅くアインスは連れてかれてしまった。
「くそくそくそッ! 私を殺すことが目的ならなぜアインスを巻き込む!?」
地面を何度もたたき私は心から悔しがる。
また守れないのか!?という想いを抱く。
「ご主人様…気をしっかり」
「ああ…」
そこに駆けつけてきてくれたばかりで状況が把握していないはやて達が、
「…士郎、これはどういうことや? どうしてアインスが…」
「一度帰ったら説明する…エイミィ嬢、やつはどこに消えたか観測できたか?」
『ごめんなさい、士郎さん…結界を破壊していって脱出されちゃった…』
「そうか…くっ、必ず助けるぞ、アインス!」
アインスを必ず救うことを決めた瞬間だった。
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