TURN67 ドクツ軍壊走その十
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ダーもあります」
「一旦北欧に消えますか」
「そしてベルリンが陥落すれば」
まさにその時はだというのだ。
「出るよ。ただ」
「ただ?」
「ただといいますと」
「あの娘の開発した、そしてしている兵器のデータはあらかた手に入れたけれど」
だが、だというのだ。
「一つだけ手に入ってないね」
「そうですね。爆弾も」
「それは」
「まあ。ドーラ砲のデータも入ったし人造人間部隊とサラマンダーがある」
この二つがあるというのだ。
「それを出して俺の力があれば」
ヒムラーは手袋を脱いだ。その手の甲には青い宝石がある。
その宝石を見て摩りなが奇妙な微笑を浮かべて述べた。
「ドクツはそのまま健在だよ」
「カテーリン書記長相手にもドクツをそのまま戻せますね」
「ドーラ様より頂いたそれなら」
「ああ、大丈夫さ」
ヒムラーは今度は軽い笑みを浮かべた。
「じゃあ何も知らない面々を盾にして消えよう」
「カテーリングラードにおいて」
「そうしましょう」
側近達も応える。ヒムラーは再び手袋をはめてその手にあるものを隠した。敗走をはじめたドクツ軍を見て彼等だけが笑っていた。
TURN67 完
2012・11・13
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