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ヘタリア大帝国
TURN67 ドクツ軍壊走その七
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「ここで使うぞ」
「はい、それでは」
「今からですね」
「総攻撃だ」 
 自身の艦隊に向けた言葉ではなかった。
 それを見てこう告げたのだ。
「ニガヨモギの力、放つからな」
「了解です」
「では」
 こうしてその大怪獣、ニガヨモギに人間達の考えが伝えられた。そしてだった。
 大怪獣の単眼が光そこから光が放たれた。その光は。
 ドクツ軍に一直線に向かい一気に横薙ぎした、すると。
 その光で断ち切られたドクツ軍から次々に爆発し炎となって消えていった。ドクツ軍は今はじめて壊滅的なダメージを受けた。
「な、何だ今のは!?」
「ソビエト軍の攻撃か!?」
「しかし今のはそれでも」
「人間の兵器の攻撃か!?」
「マジノ線、いやそれ以上だ」
「軍全体がやられたぞ!」
「損害はどうなっている!?」
 マンシュタインの乗るアドルフも中破となっている、だが何とか健在でそれでこう艦橋の部下達に問うたのだ。
「一体」
「アドルフ号自体は大丈夫です」 
 まずは艦のことが報告される。
「中破、副砲を一つやられました」
「ですが損害はそれだけです」
「他は特に何も」
「わかった。では軍はどうか」
「壊滅しました」
 こちらは無事ではなかった。
「三割が撃沈、そして軍二割がダメージを受けています」
「半分がやられました」
「それだけが」
「・・・・・・痛いな」
 表情は変わらない。しかし声は深刻なものだった。
「これは」
「しかもソビエト軍が来ています」
「今ここで」
 ソビエト軍にとってはまさにここで、だった。
 ドクツ軍を叩く好機だ。ダメージを受けた彼等に今まさに迫る。
 それで彼等は今動いた。早速攻撃に入ろうとする。
 それを見たドイツ妹は即座に兄に言った。
「兄さん、これは」
「うむ、まずいな」
「全軍の戦力は半減して」
「そしてここでソビエト軍が来た」
「しかもあの大怪獣はまだいる」
 まだいる、それ自体が問題だった。
「またあの攻撃が来るな」
「どうやら動きは鈍いみたいだけれど」
 そもそも大怪獣は巨大であるが故に移動は鈍いのだ。エアザウナがどうして神出鬼没なのかは一切不明のままだが。
「それでもモスクワにいるから」
「容易には攻められない」
「ここはどうすべきかしら」
「マンシュタイン元帥に問おう」
 軍を指揮する彼にだというのだ。
「そうしよう」
「わかったわ。それじゃあ」
 こうして二人はすぐにモニターからマンシュタインに今どうするのか問うた。もうソビエト軍は目の前まで来ていた。
 一刻の猶予もなかった。だから問いも真剣だった。
「ここはどうする」
「今の戦力ではモスクワ攻略はおろかソビエト軍に壊滅させられるだけです」
「敗れれば後はないが」
「ど
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