ALO:フェアリィ・ダンス〜両刃の剣と天駆ける龍〜
世界樹へ《3》 黒いエンドフレイム、聖なる双刃
[2/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
るが、その強さは兄の陰斗でも時折敗北するほどのモノであった。そのセンスが、このALOでもいかされているのだろう。
もちろんセモンとコハクも負けてはいない。戦っていくごとに、SAO時代のカンが取り戻されていくのを感じる。
「そろそろ翅が戻ってきたはずですよ」
着陸してから三十分ほどたった時、グリヴィネが言った。背中に翅を出現させてみると、出発前の様にまばゆい光を放っていた。
「よし!飛行開始と行くか!!」
セモンが羽を広げたその時――――――
「うわぁぁぁぁぁぁ!!!」
少し遠くで、プレイヤーの悲鳴が聞こえた。
「!?」
「なに!?」
「……行ってみましょう!」
翅をたたんで、悲鳴の聞こえた方向に走る。
そこでは。
漆黒の消滅光を放ったプレイヤーが、再びポリゴン片をかき集めて復活し、漆黒の翼を広げて暴れまわる姿だった。妖精の翅だったはずの翼は、龍の様な双翼に変貌していた。服も肌も浅黒いものに代わり、髪も漆黒になる。腰の下あたりからは、長い黒尾が伸びる。
「あ、あれは…!?」
「カーソルが…!」
驚くべきは、復活したプレイヤーの頭上。先ほどまでは鮮やかな緑色だったカラーカーソルが、モンスターを示す赤色に変化していた。
「モンスター化!?」
「ハザードと同じ…!」
モンスター化したプレイヤーは、握っていた大剣で――――これも変化と同時に禍々しい漆黒のものに変わっていた――――、先ほどまで仲間だったプレイヤーを切り裂いた。
そのプレイヤーのHPは0になり、赤いエンドフレイム…そのプレイヤーはサラマンダーだったようだ…をまき散らして消えた。
しかし。剣から漆黒のオーラが飛び出すと、エンドフレイムを包んで真っ黒なものに変えた。さらに先ほどと同じようにポリゴン片が集まって、エンドフレイムが爆散。漆黒のモンスター・プレイヤーが姿を現す。
カーソルに視線を合わせると、モンスター名が現れる。
《Slave-player》――――操り人形。
スレイヴ・プレイヤーたちは、恐らくパーティーだったのであろうほかのプレイヤーを襲い始めた。彼らにHPを0にされたプレイヤーは、また新たなるスレイヴプレイヤーに変貌する。
ついに近辺のプレイヤー約十五名ほどがすべてモンスター化してしまった。
残るは、セモン、コハク、グリヴィネの三人。《索敵》などのスキルでは識別できない範囲にいたはずなのに、スレイヴ達は三人に気付き、各々の武器を構えて襲ってきた。
「なんだこいつら!!」
「プレイヤーが…モンスターに!
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ