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失われし記憶、追憶の日々【ロザリオとバンパイア編】
原作開始【第一巻相当】
第十八話「修行中」
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青野の修業に付き合い始めて二週間が経過した。
まだまだ未熟とはいえ、曲りなりにも気のコントロールを覚えた青野。今日は学園に通う日のため一旦修業を切り上げて学園に向かわせた。
一年一組の一限目は英語。本来はエクセレント・マキ先生が受け持つ授業だが、生憎彼は不在のため俺にお鉢が回ってきた。
なんでも屋は顧客を問わないため、日々色々な人種と接する。そのため英語を含めて五か国語くらいならカバーできる。
英語の教材を手にした俺はハクを引き連れて一組に向かった。
「チャイムは鳴ったぞ、席につけー」
席を立って雑談している生徒たちに注意を促し教壇に立つと、一人の生徒が首を傾げた。
「あれ? 今日の授業って英語だよね。なんで先生がいるの?」
見ると他にも頷いている生徒たちがいる。一つ咳払いした俺は真面目な顔で教壇から見下ろした。
「ああ、英語のエクセレント・マキ先生だが……実は亡くなられた」
『ええっ!?』
驚く生徒たちに大きく頷いた。
「ここだけの話、エクセレント・マキ先生は副業として殺し屋を営んでいたんだ。だが、商売敵のゴ○ゴという男に消されたらしい。まさに出る杭は打たれるだな」
絶句という言葉がしっくりくる様子を見せる。まだ事態を飲み込めていないのか、生徒たちは皆、空いた口が塞がらない。
「まあ冗談だが」
ズザァー! といったズッコケた擬音を聞いたような気がした。肩に乗ったハクの溜め息がいやに耳に残る。
「な、なんだ冗談か……」
「あー、ビックリしたぁ」
「先生でも冗談っていうんだねー」
「あー、それ私も思ったー! 珍しいこともあるもんだね」
――……どうやら俺は冗談を言う才能がないようだ。
一つ咳払いをしてこの微妙な空気を払拭し、改めて授業を再開する。
「まあ実際はただの風邪で明日には出勤できるとの話だ。ということで教科書の三十三ページを開けー」
まだ微妙な空気が尾を引いているが、このくらいは許容範囲内だろう。
「さて、ここの英文を……朱染に読んでもらうか」
「はい。……Traditional Japanese home cooking includes rice and a couple of dishessuch as baked fish or cooked vegetables with soup and some pick-les」
銀の髪を揺らしながら席を立った萌香は教科書を片手に朗読する。
「うわぁ、綺麗な声だなぁ……」
「朱染さん素敵すぎる
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