§33 類は友を呼ぶ?
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しかも反町達と何があったんだよ。アイツら無事なの?」
カンピオーネと対峙して無事に済む筈が無い。ドニと戦った時は相手が手を抜いていたことに加え黎斗が間に合ったから良かったものの、あれは幸運が重なった結果だ。護堂が間に合ってくれたのか。
「いえ、その、まぁ……」
「……」
妙に煮え切らない甘粕の態度に黎斗の脳裏に最悪の結末が思い浮かぶ。いや、そんな、まさか???
「非常に申しあげにくいのですが、彼らは来客者のお方に多大な精神的苦痛を与えていただけで無事です。というか、とてもお元気です」
何だそれは
「……イタズラ電話だったら切りますよ?」
「イヤホント、ホントですから、信じてください!!」
必死な甘粕の様子を見るに、全く納得できないが彼の言は事実なのだろう。
「心的外傷て。何やらかしたんですか……」
「美女を目の前にご友人三人の理性が解放されたらしく……」
なんということだ。馬鹿も極めればそこまで行くのか。
「……まぁ、義母さんも言ってたけどカンピオーネは基本、愚か者だからなぁ。類友ってことか? 激しく釈然としないけど」
ただひた向きに己の欲のままに振舞う者。そう考えればわからなくもない。だがとても納得のいく話ではないし黎斗の同胞が戦闘狂、大量破壊のプロ、ハーレムの盟主とただでさえ一緒にされたくない存在が並んでいるのにそこに変態×3が追加とか何のイジメだろう? 同類扱いされたことを原因に裁判起こしても勝てそうな気がする。
「……? すいません電波が悪くて聞こえなかったのですが。何とおっしゃいました?」
「あぁ、気にしないでください」
よくよく考えれば人間の前で義母の話はよろしくない。電波が悪かったことに感謝する。
「あー、じゃあ被害者、もとい魔王様は無事だったんですか?」
「セクハラ受けた魔王様はたいそうお怒りでして。草薙さんがなんとか相討ちに持ち込んだ形ですよ」
「……うへぇ」
「それで、激戦の余波で黎斗さんのアパートが全壊。跡地が今クレーターになってますよ」
護堂の戦闘を見られなかったのは残念だが、見れなくてよかったと喜ぶべきか。見ていたら惨状に気が狂っていてもおかしくない。
「……もう叫ぶ気力残ってませんよ」
クレーターとはこれまた酷い。痕跡すら残っていないではないか。こんな芸当が出来るのなら、護堂達は建物の解体業者をやれば大成功する気がしてならない。
「……とりあえず護堂に変わっていただけますか?」
文句の一つでも言わないと気が済まない。ラノベを返せ。マンガを返せ。
「残念ながらそれは無理かと」
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