暁 〜小説投稿サイト〜
転生とらぶる
機動戦士ガンダムSEED
0214話
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、コンピュータはバスターの右肩にダメージを受けたと判定していた。
 しかし量産型ゲシュペンストMk-Uにしても近距離からのミサイルを全て回避出来る訳も無く、胴体の装甲に幾らかのダメージを受けている。

「ここまでを見ると互角といった所か」

 機体のダメージ量だけを見るなら量産型ゲシュペンストMk-Uの方がダメージが大きいが、そちらのダメージはあくまでも装甲に対してだ。動き自体にはそれ程支障がない。しかしバスターの右肩はダメージ自体はそれ程大きくないが、場所が場所だけに右腕の動きに幾らか支障が出るだろう。
 一連のやり取りをしながら、近接戦闘の苦手なバスターが腰に装備されている砲を連結した対装甲散弾砲で広範囲に弾をばらまきながら量産型ゲシュペンストMk-Uから距離を取る。

「支援砲撃用のバスターとしてはその選択は正しい。だが……」

 広範囲にばらまかれた弾を距離を取りつつ回避する量産型ゲシュペンストMk-U。一見してディアッカの思い通りのようにも見える行動だが、次の瞬間にはその背から3枚のブレードを持つ武器が射出される。同時にその武器は高速回転をしながらバスターから放たれるビームや弾丸を回避するように動きながら近づいていき……

「相打ちだな」

 スラッシュ・リッパーがバスターのコックピットへと到着するのと、バスターから放たれたビームが量産型ゲシュペンストMk-Uの胴体へと命中するのは殆ど同時だった。

「アクセル、あの武器は? Nジャマーが効いてる状態だと誘導兵器は使えない筈だろう?」
「あれはスラッシュ・リッパーという武器で……そうだな、簡単に言えば武器にAIが搭載されているようなものだな。そのコンピューターが標的をある程度追尾してくれる」

 ムウの言葉にそう返す。本来なら念動力を使って敵を追尾できるT-LINKリッパーという武器もあるのだが、量産型Wには念動力が無いので使う事は出来ない。

「お前等の世界の技術を考えると末恐ろしいな」

 そんな言葉を聞きながら、俺達はディアッカが戻って来るのを待っていた。
 ちなみに、アークエンジェルへ戻ってきたディアッカはミリアリアに模擬戦の感想を聞かれて『確かに赤服に近い実力を持ってるけど、今回はあくまでも引き分けで俺は負けてねぇっ! 次こそは勝つ!』と吠えていた。
 その後、コーネリアが初の宇宙という事もありラピエサージュと量産型ゲシュペンストMk-Uの模擬戦が行われ、この日は特に事件もなく過ぎていった。
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