暁 〜小説投稿サイト〜
サキュとやっちゃいます!! 三人が繰り広げるハートフルな毎日。 聖道のハートフルボッコな現実。
学校へ行こう!!
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無縁なはずのこの悪魔は、こんなに悲しい顔や寂しい顔をするのだろう。

誰か助けが必要な人を見た時に、俺は必ず決まった行動にでてしまう。

我ながら不良の癖に生意気だ。

「金輪際俺を通さずに無神経な質問を繰り返す奴は実力でぶっ飛ばす!! 男女問わずだ!! 問わずだからな!!」


クラスメイトが静まり返り俺を見つめた。


「今日学校が終わったらコイツと結婚するんだ」


言ってやった。

多分リッチは相当怒ってるに違いない。

リッチの顔を見るのが怖い……振り向き様に失明と言う事実が怖い。

想像して下さい。今か今かと振り向き様を狙う悪魔が立てる二本の指を。

俺はプールサイドから逃げ出した。

それも海パン一枚でプールに張られたフェンスをぶち抜いて。

取りあえず教室で更衣を済ませてから、事の重大さに気がつく。

俺はあることに気がついた。

自分で立ててしまった。

解り安い……とても解り安い。

タヒ亡フラグだ……。

「この〇〇が終わったら結婚するんだ」この台詞を吐いて生きていた漫画やアニメのキャラクターを、俺は見た事が無い。

どうすれば助かるっ!!

今更ウソですとかダサい。ダサ過ぎる。

そしてウソだとしても多分誰も許さない。

俺は右往左往しながら身の振り方を考えるが、どれも現実ばなれし過ぎて話しにならない。

「ちくしょう!!こんな場所にいられるかっ!!」

教室を出ようとしてドアに手をかけてから気がつく。


「これも立派なタヒ亡フラグじゃ無いか!!」


ちょっと疑心暗鬼で喉が痒くなって来た。

「おい、聖道っ」

タイミング悪くリッチが教室にやってきた。

「ひぃ、ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい」


情けなく俺はリッチに向かって高速土下座を繰り返した。


「やめぬか!! みっともない」


地面に擦り付けた頭をガシッとスクール水着で素足のリッチ踏まれた。

一度俺を起こしたリッチの頬が少し紅色に染っていた。

目が合う度、リッチは直視を反らす様に何度か目が泳ぐ。

スクール水着なだけに。

って上手くない冗談はさて置き、タヒ亡フラグよりやっかいなのが立ちやがった!! と言うより立ちはだかった!!

仁王立ちの弁慶より折れ無いだろうフラグだ。

こっちが立ち往生するハメになりそうな強力なリッチエンド直行の予感だ。

こんな時ルートを分岐する相手がいないってのが寂しい。

ならこれは必然か? 運命って奴か?

いっそ終わらない八日間に迷い込みたい。

無理ならせめて日記の空白から過去に飛んだりできないだろうか!?



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