暁 〜小説投稿サイト〜
サキュとやっちゃいます!! 三人が繰り広げるハートフルな毎日。 聖道のハートフルボッコな現実。
プロローグ
[5/5]

[9] 最初 [2]次話



「うん、今日は急きょ焼肉にしたよ。お兄ちゃんの彼女が遊びに来た日だもんね」


否定しないと肯定したと取る妹の悪い癖を何とかして下さい。

そんなこんなで夕飯が始まってからも、こんな業と誤解を生みそうな通訳を続けながら、楽しい(?)ひと時を過ごしたわけだ。

食事を事無く終えて、俺は自分の部屋に帰る。

するとリッチも俺の部屋に入って来た。


「お前のベッドは今日から私の物だ」


「唐突に何だお前」


「昨日の夜更けに主従契約したろ?」


「お前か!! 犯人はお前か!!」


「それだが話せば長いから触りくらいは今から説明してやろう」


リッチは頭だけを出して布団に包まり、芋虫の様にゴソゴソ中で動いてベストポジションを探す。


「私は悪魔なのだよ。人の持つ阿羅耶識に住み付く悪魔なのだ」


何かピンとこね〜。


「対価はアンデット化とお前の一生だよ。聖道」


更にピンとこね〜。

「私はサキュバスだ。お前の全てを私の物にする為にここいる」


「ふ〜ん」


「怖く無いのか?」


「怖く無い、全く持って怖く無い」


そうだ。リッチには迫力がまるで無いし、怖いと言う概念に当て嵌まる要素が何一つ無い。


「またまた、お前ただの寂しがりだろ?」


「ば、馬鹿にするな!! お前に一生付き纏うんだぞ!!」


「そうなのか? まあ末永く頼むわ」


とても間抜けな顔でリッチは俺を見る。


「どうした?」


「な!! 何でも無いっ!! もう寝るっ」


ガバッと布団を被り中で小さく丸まったそれは、悪魔と言うに程遠いただの少女だった。
[9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ