第四十二話 このメイド……最強なのか?
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ありませんでした……」
「あら、どうせならもっと遅くなっても構いませんでしたのに」
突然何を言い出すんだこの人は?
十歳の女の子を夜遅く連れ回すのはダメだろう。
「そ、それじゃ、オレはこの辺で……」
一刻も早くこの場から逃げた方がいいと判断した闘悟は背を向けようとした。
しかし、いきなり肩を掴まれる。
な、何ぃっ! 気づかなかっただとぉっ!?
本当に肩を掴まれるまで近づかれた気配を感じなかった。
「まあまあ、せっかくですから、お夕食をご一緒になどいかがですか?」
物凄い笑顔なのだが、手に込められた力も物凄かった。
「い、いえ、そんな、貴族様のお家に平民であるオレが世話になるなんて……」
「あらあら、そのようなことお気になさらないで下さい」
「はは、いえでも、家主(やぬし)様が何て仰るか……」
「ご心配ございません。わたしが言って聞かせますので」
あなた何者なんでしょうかぁぁぁぁ!!
一介のメイドが家主に抗議できるってどんだけだよ!
「ニコは……最強」
「嫌ですお嬢様。そんなことありませんよ? おほほ」
絶対最強だこの人!
闘悟の中でこういう人は逆らったら駄目だと判断が下りている。
「それに、お嬢様も、トーゴ様とご一緒にお食事頂きたいですよね?」
闘悟はそっとヒナの顔を見る。
「トーゴ……だめ?」
そんな潤んだ瞳で見ないで!
そんな捨て猫のような庇護欲出されたら、オレはこう言うしかないじゃないか!
「お世話に……なります」
渋々了承することになった闘悟であった。
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