第四十話 これは決してデートではないからな
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「ほえ〜でっけえなぁ〜」
闘悟の目の前には王立図書館がある。
宮殿のすぐ隣にあるここは、『ネオアス』でも一、二を争うほどの大きさを誇る図書館らしい。
情報量も膨大であり、『ネオアス』の知識はここにほぼ集約されているといっても過言(かごん)ではないほどなのだ。
ただ、禁止区域もある。
そこには『禁書(きんしょ)』や解読不能の文献などが収められているらしい。
ここに入るには国王の許可が必要になる。
そして、許可だけではなく、王族の血を引く者とともに来なければ入れない。
闘悟自身はすぐにでもそこに入りたい衝動にかられたが、とりあえずは平民でも確認できるものを確認してからでも遅くは無いと思い自重(じちょう)することにした。
中に入ると、司書(ししょ)のような人が何人もいた。
これだけ大きな図書館なら、司書の人数も多いに違いない。
また普通の人もたくさん来ている。
どこの世界でも、本好きな人というのはいるらしい。
この図書館は地下ありの三階建てになっている。
もちろんすべてに本や資料が置いてある。
棚の数も数えるのが面倒になるくらいの多さだ。
そこには数えきれないほどの本が整理してある。
とても圧巻だ。
ここの本全てを読もうとしたら、一体何年かかるか分からない。
闘悟はあまりの広さと本の量に呆然としていた。
すると、袖が引っ張られる感覚がした。
「こっち……だよ」
ヒナが闘悟を正気に戻させ、目的の場所まで案内してくれる。
「それにしても、すげえ場所だなぁ」
闘悟は周囲に目を配り感嘆の声を上げる。
「二階に……トーゴの……見たいもの……ある……よ」
歩きながらヒナは答える。
そして、闘悟達は一つの棚の前で止まった。
そこは主に『ネオアス』の歴史を綴(つづ)った本や資料が収められていた。
「ここか……」
棚の大きさは一つの棚で、高さは三メートル、横幅は五メートルくらいある。
一つの棚でもかなりの本が収納できる。
「でも上の方にある本はどうやって取るんだ? 脚立(きゃたつ)とかあるのか?」
闘悟は周りをキョロキョロする。
すると、思った通り脚立の存在に気づいた。
「ちょっと待ってろヒナ。今脚立を……」
向かおうとすると、ヒナに袖を掴まれる。
「ん?」
「必要無い……よ」
どういうことだろう?
確かにオレならジャンプすれば取れるけど、まさかヒナもそうやって?
そんな疑問を浮かべるが、とてもではないがそうは思えなかった。
すると、ヒナが棚に向かって人差し指を向ける。
すると、闘悟
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