第74話 立ち上がれ、宇宙の王者
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てやるわ」
倒れて動けないグレンに向かい再度怪光線を放とうとする。だが、その刹那であった。
突如円盤獣に向かい黒い何かが飛んできた。それは太い腕であった。腕がロケット噴射で飛んできたのだ。
咄嗟に円盤獣は盾でそれを防ぐ。
弾かれた腕は主の下へと帰っていく。其処に居たのは鉄の城マジンガーZであった。
「ふん、何かと思えば地球人が作り上げたガラクタか」
「何だとこの野郎! マジンガーZを侮辱するなんざ許さねぇぞ」
「丁度良い。グレンダイザーの前に貴様を葬ってくれるわ」
大地に降り立つZ。それを迎え撃つ円盤獣。二体が互いに睨み合っていた。
「これでも食らえ!」
マジンガーZの両目から光線が放たれた。円盤獣もまた頭頂部から怪光線を発する。互いの光線が激しくぶつかり合い発光しあう。
押し勝ったのは円盤獣であった。円盤獣の放った怪光線がZの体を軽々と吹き飛ばしたのだ。
「ぐはっ!」
「ふん、他愛も無い。これでは歯応えがなさすぎるぜ」
倒れるZとグレンを見て勝ち誇るコマンダージグラ。今までの円盤獣とは桁が外れた強さを持っている。
「つ、強ぇ……これが、ベガ大王親衛隊の力なのか?」
「思い知ったか? さて、この俺に逆らった報いを受けて貰うぞ」
ジグラが鞭を撓らせて振り下ろす。それはZの頭部、パイルダーであった。
撓る鞭がパイルダーのキャノピー部に直撃する。ガラスが割れるような音を立ててパイルダーのキャノピーが粉砕された。操縦席が剥き出しの状態になってしまったのだ。
「くっ、くそぉ!」
負けじと操縦桿を握り締める甲児。だが、甲児の命令に反してZは微動だにしないのだ。
「なっ、Zが動かない?」
「俺の電磁鞭を受けたんだ。大抵の機械はショートして動かなくなっちまうのさ」
「畜生、味な真似しやがって!」
幾ら必死に動かそうともZは何も言わない。何も答えない。完全にショートしてしまったようだ。復旧には時間が掛かりそうだ。
そんなZに向かい円盤獣が再度腕を振り上げた。
「くたばれ、愚かな地球人!」
「ぐっ!」
咄嗟に両腕をクロスして目を瞑る甲児。そんな事で防げる筈がない。一撃の元にペシャンコにされるのがオチだ。
鞭の撓る音がした。どうやら直撃したようだ。
だが、それにしては妙だった。音がしたのに痛みが感じないのだ。疑問に思った甲児は目を開く。
目の前を覆っていたのは半透明で奇妙な色をした膜状の物だった。それがZの体を包み込んでいたのだ。
な、何だこりゃぁ!?
甲児は勿論、コマンダージグラすらも驚いていた。マジンガーにこんな機能は備わっていない。無論、ショートしている現状ではそんな事出来る筈がないのだ。
では、一体何故。
「大丈夫ですか? 甲児さん」
「なのは、お前なのか?」
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