暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜冥界を司る女神と平和の創り手〜
第1話 過去話
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今日俺は東京都文京区湯島四丁目にあるアパートにいる。

ここにいる理由は一つ。

俺は今日からここで一人暮らしをすることになっている。

そして、荷解きをする前にお隣さんに挨拶をしに行くと女の子が出てきた。

引っ越し祝いとして持ってきたざる蕎麦を差し出し挨拶をする。

彼女は朝田詩乃といい彼女もまた一人暮らしをしているそうだ。

少しばかし親近感が湧いたが自分がここにいる理由を思い出し、我に帰る。

取りあえずざる蕎麦を渡して帰ろうとすると詩乃に呼び止められたなにごとかと思い振り返ると

詩乃から買い物に誘われた。

仕送りにも限界があるので少しでも出費を抑えたい俺はその安いスーパーの場所をぜひとも知りたい。

ついだに、部屋に御呼ばれされたのでお言葉に甘えさせてお邪魔することにした。

「へぇ〜、綺麗にしてるんだね」

「ただ単に物が無いだけよ。コーヒーでいい?」

「おう」

適当に席に着き詩乃が来るのを待つ。

「はい、どうぞ」

「ありがとさん」

コーヒーを一口すすり味をみる。

うん、インスタントです。

「椎名はどうして一人暮らしをするの?」

「秋人でいいぜ。そうだな、まぁ、簡単に言えば償い・・・かな」

「え?」

俺は詩乃にこの町に来た理由を離すことにした。

実を言うと俺は元々この町の生まれでこの町で育った。

11歳の時まで。

父さんはジャーナリストでそれなりに名前が売れていた。

母さんは普通の専業主婦で書道が趣味だった。

弟は5歳で賢く、礼儀正しかった。

裕福でも貧乏でもない家庭。

普通にありふれた家庭だった。

でも、それは、一瞬で消えた。

あの日、俺は友達と遊ぶ約束をしていて家を出た。

その時、家の前にいた大人にこう聞かれた。

「お父さんはおうちにいるかい?」

俺は馬鹿正直に居ると答えた。

大人はありがとうといってどっかに行ってしまった。

俺は気にもせずに遊びに行った。

帰ってくると、父さんと母さん、弟は死んでいた。

警察の調べては父さんの部屋からパソコンと資料が無くなってたことから強盗殺人として調査をした。

結果、犯人は捕まらなかった。

幼いなりに俺は気づいた。

あの大人が殺したのだと。

俺は後悔した。

正直に言ったがために両親が殺され弟も殺された。

全ては俺の責任だと。

じいちゃんに引き取られてからも俺は自分を恨み、自分を呪った。

一時期死のうとも考えた。

でも、じいちゃんはいつも俺に

「正直なことはいいことだ。今回はその正直さが悪いことに繋がっただけだ」

そう言ってくれた。


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