第二十八話 少年期J
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ックだったのだ。次元世界の人たち猛者過ぎるだろ。……特に男性諸君はいったい何者なのか、と本当に悩んでしまったことがある。
「わぁ、すごーい! お母さん、今あのお姉さんの手がピカッて光ったよ」
「あれは拳に魔力を収束して放ったのね。打ち込むときに集めた魔力も一緒に押し出したから、光が走ったように見えたのよ」
「へぇー。わ、わっ。相手のお姉さんもいっぱいシューターを出してきた!」
「にゃにゃっ」
現在、テスタロッサ家は家でまったりしている。そろそろ冬に入るだろう時期なため、家の中も少々寒くなってきている。アリシアはリニスを膝に乗せ、母さんにくっつきながらソファでテレビ観戦をしていた。空中に映し出されるパネルは普段よりも大画面で設定されており、すごいハイビジョンである。
みんなが見ているのは、最近のミッドで高視聴率を叩きだしているDSAA主催の公式魔法戦競技会だ。これは全管理世界の10歳〜19歳までの若い魔導師たちが集まり、力を競い合う競技らしい。男性の部と女性の部で分かれており、今見ているのは女性の部のようだ。
アリシア達の声で目を向けてみると、バリアジャケットを着た女性2人がお互いに牽制し合っているところだった。さっきの攻防で技を相殺し合ったようだが、余波を2人とも受けていたらしくライフポイントが削れている。俺はすぐに画面から視線を外し、作業に戻る。
「それにしても、10代であれだけ戦闘ができるって凄すぎるよなぁ」
『そうですね。ベルカ時代から続く技術や流派が、まだ結構残っていますからね。幼いころから修練を積む子もいらっしゃると思います』
「魔法の技術を学ぶことは推奨されているし。競技会もできたおかげで、これからも増えていくんだろうな」
クラナガンを探索していて気づいたことだが、魔法道場みたいなのがそれなりの数あるのだ。射撃の訓練や魔力操作の訓練といった魔法技術養成所や、身体のつくりから格闘技術を育ててくれる民間道場もある。塾に通わせる感覚でそういうところに行く子もいるらしい。
一応聞いた話では、魔法が使えることはそれなりにアドバンテージにはなるようだ。就職するときも、目に留まる要素の1つにはなるみたい。もちろん魔法は技術の1つとして数えられているだけなので、出来なくても深刻なことにはならない。前世でいうところの車の免許を持っていると就職が有利になる、ぐらいのものだそうだ。
「ねぇねぇ、お兄ちゃん。さっきからなんでテレビ見ないの? 今すごく盛り上がっているところなのに」
「今お兄ちゃんは、お引っ越しの準備をしているので」
「アルヴィン、別にテレビが終わった後でもいいのよ? 準備は急ぐ必要もないんだから」
作業、もとい引っ越しの準備をしていた俺は手を止める。アリシアと母さんか
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