第七章 タヌキ娘の知略
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、"誰を視察に同伴させても違和感なく仕事"と言い切れるのだ。
「ふ、ふふ、ふはははは。アーッハッハハ!」
「ついに壊れたか主よ」
「ボケェ! シグナムのボケェ! リイン! 急遽ミウラっちの仕事を変更や! 機動六課の部隊長庁舎視察に連れて行く! 建前は、もし、庁舎を敵に攻め入られた時の為にどうすればいいかの見地を戦略講師の意見を聞く、や」
「り、了解ですー」
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何もなかった。
そう振る舞うのはフェイト・テスタロッサ・ハラオウンとミウラ・ケイタであった。
午前は仕事で一緒で執務官補佐であった。
午後の仕事は急遽変更で八神はやての視察に同伴。
本当なら戦術教導官の講師を新人にするはずであったが、それは他の誰かに振り分けられたようだ。
まあ、引継ぎと資料は渡してあるから問題ないだろう。
思惑通り、現場に出ることがなくなりよかった。
かと言って実戦の勘を落としては身も蓋もないので、その内誰かと実戦訓練が必要だ。
ならば、横にいる人物に声をかけよう。
「なあ、フェイト、今度実戦訓練やろうぜ」
「え? もう! 昼間からエッチな事言わないでよ!」
夜の実戦訓練ではない。
アホの子だ。
「いや、現場に出ることなくなったからと言って腕を落としたら駄目だろ?」
「あ、そっちかぁ。ごめん勘違いしちゃった」
顔を赤らめて謝られたので許そう。
美人の恥ずかしがる顔はそれだけでご馳走なのだ。
まあ、なのはには負けるがな。
●
昼食を取る。
久々になのはと二人きりでご飯だ。
「こうやって二人で食べるのって久しぶりだね」
「そうだね。何かとはやてかフェイトがいるからね」
そう、狙ったように彼女達は二人きりでの食事を邪魔してくるのだ。
それが珍しくなかった。
四人がけのテーブルに正面同士で向かい合う。
このテーブルに乱入する勇気のある人物は彼女達以外にはいなかった。
平和である。
だが、ミウラ・ケイタはフェイト・テスタロッサ・ハラオウンの事をどうやって言い訳するのか思考していた。
まあ、また、決闘になりそうだなと予感していた。
短期的に二人にの女性と関係を持ってしまった。
それに激昂されるだろう。だからほとぼりが冷めるまでは黙っておこうと考えた。
目の前の彼女には笑顔が似合うのだ。
「ね、次いつしよっか?」
「ぶっ!」
エロい彼女だ。
「今晩は?」
「いいよ」
二つ返事であった。こうして二人は午後の仕事に活力を得た。
●
騙し、騙され策に嵌められるのは誰か。
配点:(主人公)
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