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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
第二巻
【第四十八話】
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上げて。
「ふぇっ!?な、何かな…?」
「さっき、有坂君に手を振ってたのは?二人は知り合い??」
――やっぱりくるよな、その質問。
「え、えーと……――」
「あー、未来に替わって俺が説明した方が早いかな。――織斑先生、山田先生いいですか?」
「は、はいっ」
織斑先生は頷き、山田先生は突然俺にふられたため、少し声が裏返っていた。
「…じゃあ許可も頂いた事だし、簡潔に――飯山未来は俺たち兄妹の幼なじみだ。他の質問なら後で美冬か未来に訊いてくれ」
「あはは…。そういう事なので皆さん改めてよろしくね」
そう一礼した未来、そして直ぐに教室中から拍手が鳴り響いた。
――まあ未来なら直ぐに皆と仲良くなるだろうし、問題ないだろう。
……問題は、質問責めにあって俺の過去を色々話さないかが気になるが。
未来の挨拶が終わると、いよいよ三人目の転校生だ――見た目が変わってるが。
輝くような白に近い銀髪、俺のは青みがかった白銀色だからあまり被らないだろう。
そんな白に近い髪を、腰近くまで長くおろしている。
見ると綺麗ではあるが、整えてはいないので伸ばしっぱなしな印象をうける。
そして左目に眼帯、医療用でもなく、ガチな黒の眼帯…。
そして開いている方の右目は赤、これまた俺と同じ瞳の色をしているのだが、その温度は限りなくゼロに近い。
印象はまんま軍人。
身長はデュノアや未来に比べても明らかに小さいが、放つ鋭い気配のせいか、少し大きく見える気がする。
――こう比べてもデュノアって小さいな、156ぐらい?にしか見えんが……。
「…………」
当の本人は未だに口を開かず、腕組みをした状態で教室の女子達を下らなそうに見ている。
しかし、それも僅かの事で、今はもう視線を織斑先生にだけ向けていた。
「……挨拶をしろ、ラウラ」
「はい、教官」
いきなり佇まいを直して素直に返事をする転校生に、クラス一同がぽかんとする。
対して、異国の敬礼を向けられた織斑先生はさっきとはまた違った面倒くさそうな顔をした。
「ここではそう呼ぶな。もう私は教官ではないし、ここではお前も一般生徒だ。私のことは織斑先生と呼べ」
「了解しました」
そう答える転校生はぴっと伸ばした手を体の真横につけ、足を踵で合わせて背筋を伸ばしている。
――あの動きは軍人だな、まあ軍施設関係者かもだが。
「ラウラ・ボーデヴィッヒだ」
「「「…………」」」
クラスメイト達の沈黙。
そのあとに続く言葉を待っているのだが、名前を口にしたらまた貝のように口を閉ざしてしまった。
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