第4章:モンバーバラの姉妹は狼と行く
第4話:すげード田舎ッスね!
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(コーミズ村)
ミネアSIDE
暫くぶりに故郷へと帰ってきた気がする…
バルザックがお父さんを裏切り、研究を盗んだ挙げ句殺害し、私達まで殺そうとしてから1年も経っていないのに…
「此処がお二人の故郷ですか? すんごいド田舎ッスね。ミネアさんは兎も角、マーニャさんには似合わないなぁ…」
「あら、それは私がシティー派ってことかしら?」
「シティー派って言うか…騒がしい人だから、静かなところが似合わないって意味(笑)」
それは私も思う。
何時も騒がしい姉さんには、このコーミズ村の静けさはミスマッチだ。
「アンタ時々失礼よね!」
「あれ、怒ってる? 俺の彼女もそんな感じだから、褒めたつもりだったんだけど…」
褒め言葉だったんだ。
「全然褒められた気がしない!」
ふふふ…姉さんとウルフさんって、本当に言い掛け合いをするわ。
ウルフさんには彼女さんが居るみたいだけど…お似合いな気がするわ。
「まぁまぁ、マーニャちゃんにミネアちゃん! 戻ってきたんだね!?」
お二人の掛け合いを眺めていたら、宿屋の女将さんが声を聞きつけ私達に近付き、懐かしそうに話しかけてきた。
「ご無沙汰しております女将さん」
「本当にねぇ〜…バルザックの奴があんな事をしでかしたから…二人とも無事で何よりだよぉ!」
バルザックがお父さんを裏切り殺害した事はこの村では有名で、私達が命辛々逃げ出す事が出来たのも、村の人々とお父さんの一番弟子…オーリンさんのお陰である。
「オバちゃん達が助けてくれたから、私達は逃げ出せたんだよ。本当にありがとうね!」
姉さんもあの時の危機的状況を思いだし、女将さんの手を握りお礼を言っている。
幾らお礼を言っても言い足りないわ。
「良いんだよアンタ等が無事ならそれだけで……ところで、そっちの優男は何だい? まさかアンタ等のコレかい!?」
女将さんはウルフさんを指さし、親指を立たせ尋ねてくる。
コレとは何だろう?
「冗談やめてよオバちゃん! 私の男の趣味は結構高いのよ! この程度で…」
「そッスよマダム。俺にはもっとグレードの高い彼女が居るんだから。愛人感覚で付き合っているだけッスよ!」
「ふざけるなワン公! 愛人感覚だとぉ〜…」
「あれ、違うの? 俺慣れているから、初めてでも感じさせてあげられるよ。だから安心してよ」
また私のよく分からない会話が出てきた…
「おやおや仲が良いんだねぇ…お二人ともお似合いだよ!」
でも女将さんが笑顔で二人の会話を納得している。
うん。私も笑って頷いていれば良いわよね。
ミネアSIDE END
(コーミズ村)
マーニャSIDE
ヤレヤレだ…
古くからの顔なじみのオバちゃんもそうだが、こう言うチャラい男のくだら
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