第三章
信じてはもらえないかもしれないが彼はクッキーが作れる。
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と好きなの?」
調子こいた我を忘れしぼっちがここに一人。
バカ以外に上手い言葉が見当たらない。おかしいなぁ...。
「…やっぱりあなたが全部食べて死になさいよ」
「すまん、気が動転しておかしなことを口走りました」
「お菓子だけに、な…」
あと雪ノ下さん? 食べても問題ないんじゃなかったの? その口ぶりだと生命の危機に陥るように聞こえるんですが。…まったく、お口が過ぎますよ?
「あれをお菓子と呼べるなんて、やっぱお前寛容…はっ」
何かトラウマでもあったのかな? 髪の生え際なんか押さえてどうしたんだい?
「それと比企谷。俺が由比ヶ浜さんの料理を拒絶しないのは自分にも似た思い出があるからさ…」
「あなたも失敗したの?」
…俺は比企谷に言ったつもりだったのだが…。とりあえず失敗だったが成功のもとだったと言っておこう。
「失敗したが寛容に受け止めてもらった」
「食べてくれる人がいたのね…」
俺は雪ノ下の視線をものともせず、全てにおいて無関心に大声で話をきりだす。
「…はい。今週もやって来ました。全ての僕以外に期待と優越感、そして安っぽい希望を。桐山エレクトロニクスの提供でお送りします!」
「えぇ…。何か言い出したんだけど…」
「由比ヶ浜。桐山は、変わった子」
ほっとけ。
「それと桐○エレクトロニクスのネタはさすがにマイナー過ぎて通じないと思う。お前がペ○ソナが好きなのは良くわかったけどな…」
「ああ、特に3のラストは余裕で泣ける…って、ほっとけ!」
5はまだかな。
「桐山なんとかがどうしたのかしら?」
「ああ、桐山エレクトロニクスはおいといて良く聞け。昔々、あるところに爽やかイケメンがいたんだが…ある日、家族を喜ばせようと考えた彼は料理を作ろうと思い立ったんだ。ちなみにフライパンを持ったことすらなかったのにだ…」
「へぇ…」
「あなたに知人はいないし、あなた自信と言う説も俗に言うイケメンではないから違う。…となると作り話ね」
「さらっと酷いこと言うなぁ雪ノ下さんは…。危うく頷いちゃったじゃないか」
「さ、避けきれない危機だったんだね!」
「ぐっす。それでだね…。彼はとりあえずカレーを作ることにしたんだ。カレーは母さんによく作って貰っていたからだ。…しかし、彼の料理の腕は壊滅的だった」
そう言って俺はおもむろにボタンを外し、制服から一枚の紙を取り出す。
「なんだそれ…って、うわぁ」
「どうしたのかしら、比企…う、これは」
「え、え〜っ! どうしたの二人とも!? って、何これ? 」
由比ヶ浜さんは俺のつかんでいる紙に記されている『僕』考案のレシピを読み出す。
「ぼくのけいかく。その一。カレーを作るため人じんを用いします。人じんは二つに手でわって、お湯
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