第三章
信じてはもらえないかもしれないが彼はクッキーが作れる。
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酷いだろ」
どうやらここに俺の味方はいないようだ。...ってか俺の味方とかどこにも居なくね?
「珍しいこともあるものね。...でも、気持ち悪いから、ほどほどにね」
何その優しい微笑みに似つかわしくない横暴な台詞! どうすりゃいいんだよ...。やめろよ。ニコッとするなよ...。その無い胸に跳び込んじゃいそうだ。...ねぇ。これ跳び込んでいい? 跳び込んでいい!?
ちなみに今、軽く膝を曲げている状態だ。...って俺、跳び込む準備万端だなオイ! いや、それよりも由比ヶ浜さんにターゲットを変更した方が―。
「意外と寛容なんだな」
「優しいね桐谷くん」
「突然だったから驚いて気持ち悪い、と思ってしまったけれど、あなたが悪いわけでは無いか...無いのかしら?」
最後の最後で疑問を抱きましたか雪ノ下さん。ちなみに「優しいね桐谷くん」と言ってくれた由比ヶ浜さんには特別に、現在進行中の仕返しである嫌がらせを免除...できない。嬉しかったからもう一回脳内でリピートしてみたら名前間違ってた。惜しいなぁ、谷じゃなくて山だったね。でも、ちょっと近づいてきて霧夜うれしい。
...ちなみに男の比企谷に褒められても、それで許したらこの場のバニラエッセンスのいい香りがBL臭に支配されてしまうので許してあげないんだからっ! ふんっ! そ、そういうのは二人きりの時だけに―以下の文章は特殊かつ一般的でない、低年齢層の教育に悪影響を及ぼす表現、思考、性癖が含まれたため管理人代理により削除されました。大変、大変な変態が皆様にご迷惑をおかけしたことを御詫びします。...では引き続き物語をお楽しみください。
―そして、...こんなだから雪ノ下にキモいって言われるんだろうなぁ...。ちょっと、自重しようかなぁ。とか、一瞬でも思わない俺が好きだ! ...それと、俺。曲がりなりにも許してやらないんじゃなかったの? 規制入っちゃったよ、ねぇ?
「まあ、俺がそんなに良いやつじゃないってことは、雪ノ下さんの疑問の通りさ。...うーん、それにしても普段の俺を見てれば絶対俺を寛容だなんて思わないと...あ」
そして、俺が事実に勘づくと比企谷はふっ、と目線を逸らせた。
俯いた彼はとても申し訳なさそうにぼそりと呟く。
「あ、あの...な? 普段の桐山を見たことがあんまり、っていうかだな...見えないんだ...」
だったね...。うっかりしてたよ。
まあ、自分を忘れるなんて俺も君らと同じ人間なのかな。なかなか受け入れがたいよ...。
そう心の中で嘯いて、俺は癌から人へのシフトを謀る。...な、なんて外道!
「だが、あれだけ言われたのに文句の一つも言い返さないのは十分寛容と言えるんじゃないか?」
そ、そうか
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