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DQ4TS 導く光の物語(旧題:混沌に導かれし者たち) 五章
五章 導く光の物語
5-23魔女の教室
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すね。勘ではなかったと」

 長年の疑問が解け、納得するミネア。
 ブライが、驚きを(あらわ)にする。

「なんと。マーニャ殿も、わかるのか。その若さでのう。魔法の使い手を見る経験を重ねたとは思えぬから、生まれついての才能か。ますます、()(がた)いの」
「つっても、知らねえ呪文はぼんやりわかるだけだからな。そろそろ、役に立たなくなってくるな」
「ふむ。時間があるときに、知識も増やしてもらうとするかの」
「げえ。勘弁してくれよ」
「ほっほっ。高等呪文を覚えたくは、無いかの?」
「……汚えぞ、ばあさん」
「まあ、まずは目の前のことじゃ。マーニャ殿、使える呪文を言うてみよ」

 マーニャが、渋い顔で応じる。

「……メラ、ギラ、イオに、メラミ、ベギラマ、イオラ。あとは、ルカニ、ルーラ、リレミトだ」

 目を細め、ブライがマーニャを見据える。

「ふむ。……補助の呪文では、マホトラ、トラマナ。攻撃呪文では、ベギラゴンが、現在の魔力で使えそうじゃの。いずれ使えるであろうものは、後にするでな」
「マホトラにトラマナってのは、なんだ?」
「マホトラは、相手の魔力を奪い、我がものとする呪文。トラマナは、毒の沼地や魔法の障壁(しょうへき)などから受ける被害を防ぐ呪文じゃ」

 ブライの説明に、マーニャが興味無さげに返す。

「たいして役に立ちそうもねえな。魔力が切れたこたあねえし。毒の沼地やら魔法の障壁も、そうそう見ねえだろ」
「何を言うか。マホトラは、魔力を奪うことにより、魔法の使い手を無力化する使い方もできよう。トラマナは、適性の持ち主が少ない希少な魔法じゃ。わしも、使えぬ。この先、どのような場所に行くかもわからぬでな。何が何でも、覚えてもらうぞよ」

 (とが)めながらも、呪文の有用さや希少さを()くブライの言葉に、若干気を引かれるマーニャ。

「ばあさんでも使えねえのか。仕方ねえから、覚えるか」
「うむ。これを覚え次第、ベギラゴンを伝授しようぞ」
「よし。さっさと始めようぜ」

 気持ちを切り替えたマーニャを、ブライが(たしな)める。

「待ちなされ。先に、ミネア殿とユウちゃんの確認じゃ。ミネア殿」
「はい。ホイミとベホイミ。キアリーにキアリク。ラリホー、バギが使えます」
「……補助呪文のラリホーマ。攻撃呪文の、バギマ。蘇生(そせい)呪文の、ザオラル。回復呪文のベホマ。これらが、使えそうじゃの」
「蘇生呪文、ですか?」
「うむ。素質を持つ者は、回復魔法の使い手には多いのじゃが。実際に使えるようになるまでに魔力が高まることは、ほとんど無いの。苦労なされたの」
「……死者を、呼び戻すことが、できるのですか?」

 慎重に、言葉をひとつひとつ確かめるように問いかけるミネア
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