第三十七話 恋ってやつぁ、難しいよな
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今度はさすがの闘悟も驚愕せざるを得なかった。
いきなりのヒナによる恋仲誘惑発言。
何という爆撃をしてくるのか、ヒナはどうやら強襲が得意なようだ。
しかも破壊力がいちいち半端無い。
ヒナの言葉はさすがのメイムも驚いていた。
そして、何故かミラニが闘悟に殺気を放ってくる。
「この性犯罪者が!」
「はあ!?」
酷くね?
オレから何かした覚えなんて一切無いよ?
それなのにホントにこの言い草は酷くね?
心の中で闘悟は冷たい涙を流している。
クィルはクィルで、口をパクパクさせている。
これは、このままじゃ収拾(しゅうしゅう)がつかなくなりそうなので、闘悟は必死で考えを纏(まと)めることにした。
「ヒ、ヒナ?」
「……なあに?」
「あ、あのさ、恋仲の意味分かってる?」
「……いっぱい……仲良く……すること……だよ?」
おお、確かにその通りだ。
というか答えの内容が子供らしくて可愛らしい。
「ん〜そうだな。その通りなんだけど、ヒナは恋って何か知ってる?」
「よく……分からない……よ?」
首を傾げながら、少し残念そうな表情を作る。
こういう顔も可愛い。
ああいかんいかん、脱線しそうになる。
「そっか、でもな、恋仲ってのは、恋ってやつを知らなきゃできないんだよ」
「そう……なの?」
「そうそう、だからな、恋仲になるにはまずは恋を知らなきゃいけないんだ」
「……」
ヒナはまた何かを考えるような仕草をする。
そして、再び闘悟に顔を向ける。
「なら……教えて……くれ……る?」
おおっと、すごく嬉しい物言いなんだけど……いかん!
オレが実際に教えたら世間がいろいろ許してはくれねえ!
あれ? オレってロリコンだっけか……?
いや違う! オレはただ可愛いものを愛でたいだけだ!
「えっと……それはだな……オレが教えられるものじゃなくてだな……」
そう言いながらメイムに助けを求めるように視線を送る。
メイムは闘悟の言いたいことを理解したのか、ニヤッとする。
くそ! 絶対面白がってやがんなコイツ!
「そうだねぇ〜。ねえヒナ? 恋が知りたいの?」
コクコクと何度も頷きを返す。
「ん〜そんじゃ〜ねぇ〜。アタシが教えて進ぜようではないか!」
「……ほんと?」
ヒナの目は、どことなくキラキラが増しているようだ。
「うん。そ・れ・に! 恋を知った方がトーゴくんも喜ぶよ?」
すると、ヒナはスタッと闘悟の膝から降りる。
「……頑張る」
小さく気合を入れるようにガッツポーズをする。
ヒナは闘悟の方
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