暁 〜小説投稿サイト〜
ヘタリア大帝国
TURN67 ドクツ軍壊走その五

[8]前話 [2]次話
「若し今前線にいる戦力が壊滅すれば」
「もう戦える戦力はないね」
「我がソビエトはその点は違います」
 そもそもの人口、国力が違う、伊達に人類で最も多くの星域を持っているわけではないのだ。
「ですから」
「あれがどうしてくれるかだね」
「その通りです。では」
「勝つ為に出よう」
「前線に」
 ロシア兄妹はすぐに港に出てそしてだった。
 ソビエト軍はモスクワ前に大軍を展開しドクツ軍を待ち受けた。ドクツ軍はその彼等の前に今姿を現した。
 銀河に吹雪が荒れ狂っている。しかしドクツ軍はその吹雪をものとはしていない、やはり防寒艦の存在は大きい。
 そのドクツ軍を率いるのはマンシュタインだ。その彼にオランダとベルギーがモニターからこう言ってきた。
「ここで勝てば」
「相当大きいで」
「わかっています」
 マンシュタインはオランダ達にも謹厳な態度である。
「勝ちましょう。ですが」
「ですが?何や」
「何かあるんかいな」
「順調過ぎますな」
 マンシュタインが懸念するのはこのことだった。
「そしてソビエトには何かがある様です」
「?そういえばあれ何や?」
 ベルギーはソビエト軍の中にいるものに気付いた。
「黒うて巨大な長方形のは」
「そういえばおんで」
 オランダも言う。
「あれはソビエトの新造戦艦か」
「それやろか」
「若しくは新兵器か」
 マンシュタインもそれを見て言う。
「まさか」
「ではどうする?」
「あれを先に叩くんやな」
「いや、予定通りです」
 マンシュタインはそれを集中的に叩こうとはしなかった。
「予定通り攻めましょう」
「予定通りソビエト軍を攻めるか」
「そうするんやな」
「そうです」
 オランダ兄妹に答える。
「では行きましょう」
「了解です」
 今度はハンガリーがマンシュタインに応える。
「では今から全軍で」
「攻撃を開始します」
 まずはソビエト軍の射程外から一斉攻撃に入ろうとする、だがここでソビエト軍を率いるジューコフは難しい顔でこう言った。
「不確実だが」
「ですがそれでもです」
 ゲーペはソビエトが誇る名将に対しても同じ態度だ。やはり氷の様である。
「データでは結果が出ています」
「ではそのデータに従い」
「攻撃を仕掛けます」
「この距離でも届くのか」
「データでは」
 ここでもデータだった。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ