第二十七章
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「すぐにだ。いいな」
「わかった。ではだ」
スサノオもそのアンクの言葉に応えてだ。そのうえでだ。
彼はその声がしているところから姿を現した。白い光がそこから生じ。
アンクも入れた五体の主立ったグリード達を合わせた姿の漆黒のグリードが現れゆっくりとアリーナに降り立ってきた。その姿のスサノオが名乗ってきた。
「これがグリードとしての私の姿、マスターグリードだ」
「全てのグリードを司る存在」
「俺達を生み出した姿か」
「そういうことになる。それではだ」
スサノオは二人と対峙しながら言っていく。
「アンク、君は造物主である私を倒せるか」
「当然だ。そしてだ」
「オーズもだ」
アンクに言われる前にだ。スサノオは言ってきた。
「私と戦えるか」
「御前がアンクを造り出したとかそういうことは問題じゃない」
こう言うのだった。
「俺達は人間だ。人間なら」
「私と戦うか」
「御前が俺達に人間に対して仕掛けて来る限りだ」
「そういうことだ。確かに俺達グリードは御前に生み出された」
アンクもだ。ゆらりと動きながらスサノオに告げる。
「だがそれでもだ。俺達は人間だ」
「私のその仕掛けにも気付いたか」
「グリードは最初から人間だった」
アンクも気付いた。そのことに。
「そう、生まれた頃からな」
「その通りだ。心があるのだからな」
「味覚等の感覚は後でくるものだ」
「その通りだ。感覚の問題ではないのだよ」
「心、そうだな」
「君達には最初から人の心を授けていたのだよ」
「だがあいつ等は気付かなかった」
メズール達他のグリード達はそうだったというのだ。自分達が人間であったことに気付かなかったというのだ。そしてオーズもだった。
彼等の仕草を思い出してだ。こう言うのだった。
「そういえばあいつ等の動きは」
「感情が出ていたな」
「人間のものだった、今思えば」
「そうだった。俺も今ようやく気付いた」
「グリードも心を持っているのなら人間なんだ」
「だから俺も人間だ」
「あの博士も」
二人がかつて戦った、かつて仲間でもあった彼のこともわかったのだった。
「人間だったんだ」
「あいつは人間であることを否定しようとしたができなかった」
「そして人間として消えた」
「人間は何か」
それは何かとだ。そのアンクが言う。
「心により決まるからだ」
「そういうことだよな。じゃあ」
「俺達はわかった。後はだ」
「この戦いの決着を着けるだけになったな」
「いいか、映司」
アンクはあらためてオーズに言ってきた。
「今からメダルを渡せ。それでだ」
「うん、いいメダルを選んでくれよ」
「出すメダルは決まっているがね」
「あれだね」
「そうだ、あれだ」
オーズからそのメダルを受
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