第六章 金髪娘の暴走
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て、心地の良い重みと柔らかさに気付く。
「え?」
金の髪。流れる金髪に見覚えのあり過ぎる顔。
フェイト・テスタロッサ・ハラオウンだ。
何故か彼女はシャツ一枚で、布団の下。
それを確認して絶望した。
穿いていない。俺も、フェイトも。
そして、明らかに血の跡があり、さらに気怠い。
導かれた答えは、
「やられた!」
寝ている間に襲われたのだ。
起きない自分にも問題があるのだが、まさかドアのロックを破ってまで侵入されるとは思っていなかった。
生々しくも使用済みティッシュが4枚転がっており、その数が何を示すのか、恐ろしくて考えたくなかった。
完全に覚醒した頭で考える。
取り敢えず、シャワー浴びよう。
「げ……」
自室にあるシャワールームには鏡がある。
それを見て、
「フェイトってキス魔なんだ……」
キスをされた印が幾つも唇の周りに付けられていた。
「どうして起きないかな俺」
シャワー後に着替え、自分の服とフェイトの服を洗濯機に放り込み、証拠を隠滅する。
さらに、部屋を清掃して、匂いを消すために消臭剤を巻いた。
それでもフェイトが眠ったままであった。
夕べはお楽しみでしたね……。
「俺は何をやってんだか……」
『そいつは交尾だろ。マスターは随分と絞り取って満足してたぜ』
俺の独り言に答えたのはバルディッシュであった。
『ミウラ・ケイタが起きなかったのではなく、起きれなかったんだぜ! 俺ってマスター思いのデバイスだろ?』
それはつまり、
「テメェ! さては、催眠系の魔術を?!」
『おう! 何、マスターがミウラ・ケイタを襲い易いようにインストールしておいた。お陰で大成功!』
よし、コイツ初期化してやる。
「んっ……。あれ? ここどこ? あ、あー!」
フェイト起床!
「私、やっちゃった……。本当はばれない内に帰るつもりだったのに! バルディッシュ!」
『イエス、マスター』
セットアップだと?!
フェイトは持ち前の高速移動でドアを開き、振り向きざまに、
「え、えと、私! 後悔してないから! あと、気持よかったです!」
言い放って逃げた。
服、どうやって返そうかな。
後日、服はいつの間にか回収されていた。
ミウラ・ケイタはドアのロックを厳重な仕様に変更する、と決心した日である。
その日以来、ミウラ・ケイタの部屋のロックは堅牢なシステムを組んだ生体認証システム、声紋認証システム、指紋照合システムを導入し、さらに、IDカードを提示し、パスワードを入力しなければ開かない重厚な守りになった。
局員の間ではその厳重さから何か重要機密を扱う仕事をプライベート空間まで使ってする勤労者として称え、各員がんばろうと思わ
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