36*外野が邪魔
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るかぁぁぁぁ!!」
まさに猪突猛進。
一気に間合いを詰めてきたゼノアの一撃を、またもや一護君で受け止める。
……あれこれなんてデジャヴ?
「お前は!あいつの姿を見たのか!?全てに絶望したようなあいつの眼を!悲しみでおおわれたあいつの表情を!!いくらお前でも許す訳にはいかないんだよ!!」
「あちゃちゃ!だぁぁぁぁもう!!人の話をききんしゃい!そぉい!!」
もう自分はさっきのセブル戦で鍔ぜり合いの要領を何となく得た上、ゼノアはセブルさんよりか力は弱かったのでさっきよか危なげなくゼノアの剣を弾き返した。
まぁ、至近距離に陽炎が出来る程熱い剣を突き出されたから手に当たらないよう加減はしたけど。
そして、その加減が自分の運命を左右する事になる。
自分の手が焼肉にならないよう、中途半端に力を加えて弾き返した所、これまた中途半端な体制で一瞬固まってしまったのだ。
そして自分は、弾かれて体制を崩したゼノアを見ながら
ドスッ!!
「グフッ!!」
変な音と自分の奇声を聞いた。
あれ?
なんか脇腹が異常に熱いぞ?
あれ?
なんで視界が残像残しながら右に動いて……
ドガッシャァァ!!
「ぐばっはぁぁ!?」
瞬間、自分は中庭まで壁を突き抜け吹き飛ばされた。
脇腹から盛大な紅い華を撒き散らしながら。
「つっ〜!!ガハッ!!」
30メートルは飛ばされた所で、やっと自分は止まる事が出来たが、その場に倒れたまま地面に赤血球で彩られた体液を吐き出す事になった。
訓練していた周りの兵士達の視線が痛いが、それよりバックリいった脇腹が限りなく痛い。
視線など、構ってられるか。
「はー、はー……いいザマだな、ハセガワ候爵殿。だがお嬢様を泣かせた償いは、これだけでは終わらんぞ」
そう言うのは、肩で息をしながらも、自分の血を多量にこびりつかせた剣を携えている真正セブルさんでありまする。
その遥か後ろには、これまた怖い第二形態ゼノアさん。
セブルさんの剣に付いた血の跡から察するに、少なくとも10センチくらいは切られているようだ。
もうこれ死ぬって。
しかもなにこれ死刑執行?
ジョーダンじゃない、まだ自分は人生に未練タラタラだ。
「……ヒューヒュー…ケ、ケアルガ」
変な呼吸をしながら呪文を唱えると、体中を緑の光が覆いはじめ、ゆったり39度のぬるま湯に時間を気にせず浸かっている時と同じような気持ち良さが全身に行き渡る。
あー、きもちえー。
脇腹むずかゆいけど、それがなんとも言えない気持ちよさだ。
はじめてやったけど、これで商売したら絶対売れる。
うん、病み付きになりそう。
じゃなくって。
「ふぅー……で、何がいいザマだコノヤロ
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