第一幕その三
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シェルピスはそれを聞いてまずは首を傾げさせた。
「そんなことがあるのか」
「わかりませんよ」
「スパイは何処にでもいますから」
兵達はこうそのシェルピスに対して返す。
「ですから」
「念の為に捕まえました」
「そのスパイとやらは何処にいるのだ?」
シェルピスはこのことも彼等に尋ねた。
「それで一体」
「はい、ここです」
「ここにいます」
すると村人の服を着た若者が連れられて来た。茶色の髪を丹念に後ろに撫で付けており彫のある整った顔をしている。目もはっきりとして窪んでいる。チロルというよりはパリやウィーンにいるような、そうした何処か気品さえ感じさせる若者が連れられて来た。
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