第三十四話 クィルの家族ってキャラ濃いよなぁ
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性という感じだ。
「おまえがトーゴなのかぁ!」
今度はえらく威勢のいい声が聞こえた。
その声の主は、王妃の後ろから姿を現す。
同じく青い髪を、他の者と違って、パイナップルのように頂点で結んでいる。
外見は幼稚園生くらいに見える。
とても瞳が大きくキラキラしている。
無邪気さが見て取れ、とても可愛い。
「なあなあ、おまえがトーゴなのか?」
もう一度幼女が聞いてくる。
「これ、いけませんよ。そのような言葉使いははしたないですよ」
「ぶぅ〜リーねえはきびしいぞぉ〜」
幼女がふくれっ面になる。
「すみませんトーゴ様。何分この子はまだ子供なので」
「あ、いえいえ。気にしないで下さい」
「そうよ〜! トーゴくんはもう家族みたいなものよ? 遠慮なんかいらないわよ! だからトーくんって呼んでもいいわよね?」
いやいや、アナタはもう少し自重して頂きたい、とは口が裂けても言えそうになかった。
だって王妃だよ?
それにフレンドリーさがパねえ。
「それよりもお母様。まずはわたくし達の自己紹介をなさるべきでは?」
「あら、そうね! さっすが私の娘! 気が効くわぁ〜」
なるほど、この親を支えてるのはこの人なのか……。
「それじゃ、私から言うわね。私はニアノエル・フィル・グレイハーツ。知っての通りこの人の愛妻よ」
ギルバニアの方をチラッと視線を送りながら答える。
愛妻って自分で言うんだ……。
「あ、私のことはニアお母様って呼んでね? あ、でもトーくんがど〜しても呼びたいって言うんなら、ニアでもいいわよ?」
妖艶な微笑みをぶつけてくる。
「分かりましたニア様」
軽くいなしておく。
ていうか、ニアお母様なんて呼べるわけねぇし!
「ぶ〜つまんな〜い」
子供か!
もうそろそろツッコミを入れそうになる。
「では、次はわたくしです。初めましてトーゴ様。わたくしの名はリアウェル・フィル・グレイハーツです。この国の第一王女をさせて頂いております。今後ともよろしくお願い致します」
王女なのに、丁寧に頭を下げてくる。
凄く好感の持てる人だと闘悟は感じた。
礼には礼を。闘悟も頭を下げる。
「こちらこそよろしくお願いしますリアウェル様」
「リアでいいですトーゴ様」
「分かりましたリア様」
「リアです」
「え?」
「リアって呼んで下さい。家族なんですから……当然ですよね?」
「…………リアさん」
「……仕方ありませんね。それでよしとしましょう」
おお……やっぱり王と王妃の血を引くだけあって、強引さが半端ねえ
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