45話「第一次予選(1)」
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ひっこめこの野郎ぉぉおお!!!!!
すてきーー!!!!!
こっち向いてーー!!!!!
うぉおおお!!!!!
きゃあああーー!!!!!
金髪碧眼の美青年が拡声魔道具を口元にもって片手を上げた途端、物凄い歓声が会場を包んだ。9割5分方女性観客の黄色い声だが。ちなみに残りの5分は太い声で叫ぶ独身の野郎共の大ブーイングである。
いきなりの熱狂ぶりにびっくりしたクオリだったが、ユーゼリアもノリに乗ってきゃーきゃーはしゃぐので、じきに笑顔で一緒に歓声を上げていた。初めてのことばかりで、全部が新鮮だった。
パッと画面が切り替わり、表が映し出された。
『武闘大会の日程をお知らせします。
1日目、個人部門第一次予選、第二次予選。 チーム部門予選
2日目、個人部門第一次本戦、二次本戦、
3日目、チーム部門第一次本戦、第二次本戦
4日目、チーム部門準決勝戦、決勝戦
5日目、個人部門準決勝戦、決勝戦、表彰式
この日程表は会場外の掲示板にも大きく載せてありますので、よろしければご覧下さい。個人配布は行っておりません。
では早速、個人部門第一次予選を始めます!』
わあああああ!!!!!
『シード権保有者は計9名、ランクA-以上の冒険者とさせていただきます』
司会モナの言葉に小首を傾げたクオリが、ユーゼリアに尋ねる。
「シード権?」
「今年は特に多いとはいえ、毎回100人を超える参加者がいるの。大会は5日間って決まってるし、というわけで、毎回武闘大会の一般参加は予選からあるわけ。でも予選は毎度毎度、気が遠くなるような1日がかりのものなのよ」
歓声でユーゼリアの声がかき消されそうになるが、彼女はクオリの耳元で精一杯叫んだ。
「それで人数を絞ったらやっと本戦なの! で、シード権保有者っていうのはその予選をパスできる人達のこと! 与えられるのはAランカーとか、実力者だけだけどね!」
『これから第一次予選のルール説明をさせていただきます!』
「3日目と4日目は3人でお祭りを回れそうですね。後でお金は入ってくるんですから、沢山いろんなもの買いましょうね!」
「アッシュが優勝するのが当然っていう風に取れるけど?」
『第64回武闘大会個人部門、第一次予選は、“兎狩り”!!』
「だって、アッシュさんですから」
割れるような喝采の中、くすりと笑うとユーゼリアも頷き返した。
「確かに。アッシュが負けるとこなんて、想像できないわね。よし、奮発してレストランとか行きましょ!」
******
懐中時計を持った男性が、スタッフに耳打ちする。スタッフは静かに頷くと、声を張り上げた。ざわめきが消える。
「開始時間に
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