第13話
[2/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
なるとは、正直、な」
ゼロの責めるような視線と声色に、なんとも言えない気持ちになる。
ゼロが見ている先には、ズタボロの白兎。
但し、俺達がやったのは最初だけで、後は全部『自爆』、自分のミスで傷付いたのだ。
例を上げると、何も無いところで躓く、レールカノンの排出された薬莢にぶつかる、等、何をしたらそうなるんだ、と言うミスで傷を増やしていった。
どう見てもボーデヴィッヒと同型の機体を使えていない。
回避が絶妙だったので、ボーデヴィッヒとトリックプレイで攻めよう、となったのだが、初めのアレの後は自滅するので、可哀想になって何もせず、今に至る。
「結局、このボーデヴィッヒ擬き何なんだ?」
「さあな」
興味なさそうにボーデヴィッヒが答える。ま、いずれ分かるか。
さて、今から待ち受けるのは、
「丹下、ラウラ。二人とも私に逆らうとは良い度胸だ」
泣く子も黙る恐怖の教官のお説教の時間だ。
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
織斑先生のありがたいお説教を存分にいただき、心身共にヘトヘトな状態で解放された。
あの白兎は、学園で身元等を調査するらしい。
ま、乱入してくる位だから、普通ではないな。
一緒に説教を受けたボーデヴィッヒは、
「またいずれ」
とだけ言ってさっさと部屋へ戻っていった。
そして、俺は、
「師匠師匠ー!」
シエル嬢に絡まれている。
「師匠じゃない。何よ?」
「師匠の戦闘を見てたら、いてもたってもいられなくて!ボクにご教授お願いします!」
「まずゼロからイロハを吸収しろ」
折角俺が才能あるイケメンを斡旋したんだ、そのままゼロに夢中になっていてくれ。
「確かにゼロは教えるの上手だし、すごく優しいけど、何か足りないと言うか…、あ!違うよ師匠!別にゼロの事は…、その…」
顔を赤らめ、モジモジし始めたシエル嬢。順調だな。
「仲良くなって何よりだ。シエル嬢、シャルルでもなく、俺でもない、シエル嬢だけの『スタイル』を確立しろ。俺が言えるのは、それだけだ」
シエル嬢に、最初で最後のアドバイス。
シャルルの姿を見て劣等感を抱き、俺に可能性を感じたのは理解した。
故に、俺やシャルルへの拘りを捨て、ゼロ達から数々の要素を取り込み、『シエル・デュノア』としての戦法を編み出してもらわなければならない。
それが出来ると信じ、言葉を贈った。今は分からなくても、いつかその境地に辿り着いたとき、俺の言葉の意味を知る事を願って。
「…っ!はい、師匠!」
「師匠じゃない、トモハルさんだ」
「師匠は師匠なの!ボクがそう決めたんだから!」
変わらないシエル嬢に苦笑する。
「ほら、ゼロが向こうで待ってる。行ってこ
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ