暁 〜小説投稿サイト〜
トーゴの異世界無双
第三十二話 汚い大人ってどう思うよ?
[3/3]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話


 メイムも首を傾げる。


「女の……勘」


 自慢するように胸を反らす。
 そういえば、ヒナは闘悟の勝ちを信じていた。
 しかし、その根拠はただの勘だった。
 今となれば、ヒナの勘が的中したことになる。


「で、でもよ……トーゴの野郎……あの魔力マジかよ……」


 闘悟の魔力量は、普通の魔法士から見ると異常だ。
 それはここにいる誰もが辿り着いてしまう心境だった。


「とんでもなく強かったんだねトーゴくんてば……」
「やっぱり……異世界人……ということ……だよ」
 それぞれ思うところがあるのかもしれない。
 それだけ、目の前の現実は異様なことだった。
 名も通っていない転入生が、無傷で三賢人の子息を破った。
 ハッキリ言って、規格外のことだった。
 今この学園に、リューイを無傷で叩きのめせる人物はいないと思っている。
 だが闘悟はそれを苦も無く行った。
 三人は少し沈黙を作ったが、それを壊したのはヒナだった。


「でも……トーゴは……ヒナ達の……友達……だよ」


 二人はヒナの顔を見る。
 ヒナはその済んだ真っ直ぐな瞳で二人の目を見返した。


「……そうだな、いろいろ聞きたいこともあるが、とりあえずは目出(めで)てえことだしな!」
「うん、こうなったらトコトン聞くわよ! それこそ根掘(ねほ)り葉掘(はほ)りね!」


 二人が怪しく笑っている隣で、ヒナだけは闘悟を見つめていた。


「……トーゴ……かっこいい……よ」


 その声を拾えた者はいなかった。



[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ