第1章 アクセサリー
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第1章 アクセサリー
世の中には不思議なことが満載だ。オーパーツ、モアイ像、ナスカの地上絵、UMA、宇宙。その中に堂々と入り込める現象。幽霊。
現象と呼べばいいのかはわからない。ただ、幽霊は死者の魂とかこの世に未練があるから化けて出てくるとかある。
ふつうは見えないのだが、見えてしまう人もいる。それを霊能者とか霊感持ちとか言われている。
俺もその内のどちらかの能力を持っている。そう。幽霊が見えるのだ。とは言っても昔から見えるようになったわけではない。つい最近だ。
それは俺が居間で昼寝をしていた時のことだ。ソファーの上で寝ていたらいきなり大きい音と共にものすごい揺れた。震度5くらい。
もちろん、俺は飛び上がり周囲を見回した。何事もない日常の風景が広がっていた。まるで地震なんてなかったようにのどかだった。だけど、その日常風景に溶け込んでいる……人物っていうか……見えてしまったのだ。幽霊が。
おじさんにおばさん、お兄さんにお姉さん。小学生くらいの男の子。が、家の中にいてなおかつふよふよと浮いていた。そう、浮いていたのだ。
「おやおや起きちゃったねー」
「なんかすごいの落ちてきたでの〜」
「なあタカコ、ちょっとそれとってくれない?」
「ええ? いやだー」
「じゃあ僕が取ってくるよ」
ってなんかほのぼのしてるし! なんかよく分からないけどほのぼのとした家族がわが家にいるよ!
「あの、あんたたちは一体何してるの?」
ここは冷静になって会話を試みるようにした。
すると全員が黙りこくって俺の方を見た。
お兄さんがいきなり、
「シュワッチ」
と言ったので俺も真似して言ってみた。
「シュワッチ……?」
これを聞いたほのぼの家族が思いっきり驚いていた。なんか見えてるのー? とかいろいろ俺に質問しているようにも感じられた。
話を聞くとほのぼの家族は幽霊だということがわかった。そりゃあ、浮いてるし、俺にしか見えない聞こえないし。家族は誰も信じてくれない。
ということがあって俺は幽霊が見えるようになっていた。
★
今日ものどかな町。俺は今路地裏を散歩している。
俺が住んでいる町。大滝町は自然よりも建物が多いやや都会だ。東京や大阪ほどではないが地下鉄も通ってる。
で、俺の名前は京野都(きょうの みやこ)。一応言っておくが俺は男だ。一人称も男だし性格も見た目も男。ちゃんと付いている。だけど名前が女っぽいのが少しコンプレックスだ。
大学1年でまだ入学したてだ。
その大学。新栄大学には不思議な科目があって俺はそれに惹かれて入学した。確か、自然現象を調べるところらしい。この世のあらゆる不思議なことについて思う存分研究ができるそうだ。ついでに俺はその中の幽霊関連を主に研究するつもりだ。最
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