第12話
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ドが弾幕をかき消し、レーザー手刀で切りかかるラウラを、待ち構えていた智春がエネルギーを纏った蹴りで叩き落とす。
そして、先程の流れにたどり着く。
目まぐるしく動く二人を、観客が必死で追っていた。
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「この【シュヴァルツェア・レーゲン】の前では貴様も無力だ、丹下智春!!」
「抜かせっ!やってみなけりゃ分からんだろうが!!」
先程より収束率を上げた収束弾を撃ち放つ。
空気を裂き、ボーデヴィッヒを襲うはずの一撃は、空中で『静止』した。
付き出されたボーデヴィッヒの右手の前に、収束弾は少しも動かない。
「無駄だ、停止結界の前ではな」
余裕綽々でボーデヴィッヒは立っている。止まるなら、止まっても困らない攻撃をする!!
背後のスラスターを全開にし、加えて瞬間加速。弾丸より速く、ボーデヴィッヒに突撃する。
「己が攻撃を見て尚、接近するとはな」
期待外れ、と言わんばかりに右手を出すボーデヴィッヒ。その『強さ』が俺の狙いなんだよ!
左手を付き出し、エネルギーの幕を発生させる。俺を停止させるはずの結界は、俺の前に発生した幕を止めてしまった。その止まった幕を叩き割り、ボーデヴィッヒに肉薄する!
「よう、ボーデヴィッヒ。あんたに近付くのに、これだけかかったよ」
あらかじめチャージしておいた、右手が輝く。
「止められるなら、止まる一つを犠牲にするのみ!受けてみろ!」
ボーデヴィッヒの腹部に拳を叩き込み、チャージされた収束弾を放つ。
が、拳のインパクトの瞬間に後ろに飛ばれ、収束弾も停止結界で止められた。
「今のは、少しだけヒヤリとしたぞ」
「へっ、今にその顔焦らせてやるさ!」
お互い不敵に笑い、動く。撃つ、避ける、撃つ、避ける。絶え間無く攻守が入れ替わる。
ステージ中央上空で互いの手刀とエネルギー刃がぶつかり合い、後退りしながら着地。
「接近戦なら分があると踏んだが…!」
「それも違った、か。面白い…!」
少しの停止の後、再び高速戦闘が再開される。
お互い命中は、まだ、無い。
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一夏達は息を呑む。ラウラと智春の、止まらない攻防に。
「ラウラの停止結界を考えれば、丹下の戦法は妥当だが、決め手に欠ける。ラウラも、結界で止めたいが丹下を止められない。どう転がるか、見物ではあるが、な」
目を細める千冬。
「流石は師匠…、流石は師匠…!」
始まってからずっと同じことを呟くシエル。
「俺だって…!俺達だって…!」
智春の成長に刺激されるゼロ。
彼等の視線は自然と熱くなり、戦う二人に注がれる。
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「良いぞ、丹下智春!予想以
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